研究分担者 |
橋本 義武 大阪市立大学, 理学部, 助手 (20271182)
鎌田 聖一 大阪市立大学, 理学部, 講師 (60254380)
大嶋 秀明 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (70047372)
桝田 幹也 大阪市立大学, 理学部, 教授 (00143371)
河内 明夫 大阪市立大学, 理学部, 教授 (00112524)
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研究概要 |
ホンフリー多項式の係数多項式の一つである河内が定義したC多項式については,河内がすでにその特徴付けをおこなっている.つづいて,藤井は2本橋結び目で,すでに特徴付けられることを示した.ところで,藤井の与えた2本橋結び目のC多項式の公式をよくみると,実際には,丸本が与えたフュージョン数が1の2次元リボン結び目のアレキサンダー多項式の公式と変数を除いて一致することがわかる.2次元リボン結び目のアレキサンダー多項式の特徴付けは樹下が示しているが、藤井と丸本の公式から,藤井の2本橋結び目のC多項式の特徴付けからも得られることがわかる.また,その逆もいえる.さらに,C多項式が結び目のVassiliev不変量であることから,2次元リボン結び目のアレキサンダー多項式をC多項式と同じように正規化すると,Vassiliev不変量に似た性質をもつことが予想される.実際,リボン結び目の3次元空間へのダイアグラムは特異点が2重点のみからなり,1次元の結び目と同様にVassiliev不変量が定義できて,正規化したアレキサンダー多項式の高階の微分係数がVassiliev不変量になることが証明できた.このことについては,独立に葉広と志摩がおこなっており,彼らはさらに,ここでのリボン結び目のVassiliev不変量がアレキサンダー多項式から得られるものに限ることも示している.
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