研究分担者 |
藤田 安啓 富山大学, 理学部, 助教授 (10209067)
小林 久寿雄 富山大学, 理学部, 教授 (70033925)
東川 和夫 富山大学, 理学部, 教授 (20018998)
渡辺 義之 富山大学, 理学部, 教授 (50018991)
吉田 範夫 富山大学, 理学部, 教授 (80033934)
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研究概要 |
non-localな項を含む2成分反応拡散系をnon-localな項を含まない3成分反応拡散系に書き直した。これにより数学的解析が可能になった。この3成分系は互いに競争する3種系のモデル方程式に似ていることに注意したい。まず,空間1次元の場合の進行波解の存在と安定性を考察した。数値計算によって,安定な定常解から進行波解が安定に分岐していることを確認した。双安定の場合には特異摂動法が利用可能であり,フロント進行波解,バック進行波解の存在,および安定性が理論的に示された。現在,このフロント進行波解,バック進行波解を利用して定常パルス解を構成することに努力している。安定性についてはこれからの課題であるが,分岐パラメータを動かしながら,対称モードの不安定化よりも非対称モードの不安定化が先に起こることを示したい。この時,フロント進行波解とバック進行波解の安定性と(定常パルス解に結合される)結合の仕方が重要な情報になる。この非対称モードの不安定化によって,新たに分岐する解が安定なパルスパターンである。空間2次元の場合にも,安定なスポット進行パターンが存在していることが数値的に確かめられた。局座標表示して対称解を構成し,その安定性を考察する。この時,空間1次元の結果が役に立つ。進行スポットパターンを対称解からの分岐解として捕える予定である。
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