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1997 年度 実績報告書

高圧NMRプローブを用いたメタン包接水和物の形成過程の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09640607
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神戸薬科大学

研究代表者

中山 尋量  神戸薬科大学, 薬学部, 助教授 (40189080)

研究分担者 中村 亘男  大阪大学大学院, 理学研究科, 教授 (70028166)
キーワード核磁気共鳴 / 包接水和物 / 高圧
研究概要

包接水和物形成過程をin situで観測するためにin situ high pressure NMRプローブを設計製作した。包接水和物の場合、固体NMR信号を観測する必要があるのでコイルをソレノイド型(横置)にする必要があり空間的および構造上の制限が多数存在する。試験管は圧力導入管と垂直に位置しているので、特殊成型が可能で100気圧程度まで耐えられるジルコニア製のものを特別に製作し、接続部もその圧力まで問題がない構造にした。また、包接化させる場合、系の温度を精度よくコントロールする必要があるので、プローブ内に小さなバッファタンクを設け温度を一定に保った状態でたえず供給する方式を採用した.圧力系統に関しては20気圧程度までは、問題なく作動することを確認した。
測定および温度コントロールは、MSL-200分光計(大阪大学既設)を使用するのでプローブ全体の基本構造(電気回路系、温度コントロール系)はMSL-200付属のプローブと類似のものにした。その性能を調べるための予備実験としてH_2OとXe gasのアモルファス混合物を合成し、これが包接化する過程を常圧下で調べた.X線回折の結果と併せると130Kでアモルファス混合物から立方晶氷が形成し、140K-170Kで包接水和物が生成することがわかった。つまりアモルファス混合物の包接化には、前駆段階として立方晶氷の形成が不可欠であることを確認した。また、温度も精度よくコントロールでき、^<129>XeNMRスペクトルも少し信号強度が弱いながらも観測できることがわかった。
来年度は、電気回路系を工夫し信号感度を向上させると共に、圧力下で水とXe gasから包接水和物が形成される過程を追いかけアモルファスからの過程と比較検討すると共に^<13>Cenriched CH_4/Xe混合ガスについて調べる予定である。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hirokazu Nakayama: "Methanol:Clathrate Hydrate Former or Inhibitor?" Prepr.Pap.Am.Chem.Soc.,Div.Fuel Chem.42. 516-520 (1997)

  • [文献書誌] Hirokazu Nakayama: "Structural Study of Phosphate Groups in Layered Metal Phosphates by High-resolution Solid-state ^<31>P NMR Spectroscopy" J.Materials Chem.26. 1063-1066 (1997)

  • [文献書誌] Mayumi Danjo: "Intercalation of Methylene Blue into Layered Phosphates in the Presence of Butylamine and function of Alkylamine in the Intercalation Reaction" Bull.Chem.Soc.Jpn.70. 1053-1060 (1997)

  • [文献書誌] Hironobu Tada: "Dynamic Properties and Phase Transitions in A_2ZnBr_4(A=(CH_3)_4N,and ((CH_3)_4P)as Studied by ^<79>Br NQR and Multinuclear NMR" Z.Naturforsch(a),in press. (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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