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1998 年度 実績報告書

双方向性通信路を含む多端子通信システムに対する情報源符号化定理に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09650399
研究機関東京大学

研究代表者

山本 博資  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (30136212)

研究分担者 古賀 弘樹  東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (20272388)
キーワード情報源符号化定理 / シャノン理論 / 多端子情報理論 / Slepian-Wolfシステム / 双方向通信システム
研究概要

本研究では,情報源符号化問題における多端子通信システムとして最も基本的なSlepian-Wolfシステム(互いに相関のある情報源出力XとYをそれぞれ別々に符号化し,共通の復号器でXとYを復号するシステム)を拡張し,双方向通信を含む次のようなシステムを考え,その符号化定理を証明している.
対象としてるシステムには2つの符号器f_X,f_Yと2つの復号器g_X,g_Yがあり,それらが通信路により,f_X→g_X,f_Y→g_Y,g_X【tautomer】g_Yのように結ばれている.特に,g_Xとg_Yは双方向通信が可能である.符号器f_Xは情報源出力Xを符号化し,その符号語W_Xを復号器g_Xに送る.同様に,符号器f_Yは情報源出力Yを符号化し,その符号語W_Yを復号器g_Yに送る.ただし,2つの符号器f_Xとf_Yは互いに相手の入力を知ることができない.2つの復号器g_Xとg_Yは,双方向の通信路を通して互いに任意回数の通信を行ったのち,復号器g_XはXを,復号器g_YはYを出力する.このシステムにおいて,復号器が任意に小さい誤り率で復号する(つまり任意のε>0に対して,Pτ{X^^<^>≠XorY^^<^>≠Y}<εを満たす)ために必要十分な4つの通信路(双方向通信路を2つと数える)の達成可能レート領域を理論的に求めることを目的に研究を行った.
その結果,本年度の研究では次のような成果を得た.
1. 昨年度に導出した達成可能レート領域の外界(outer region)と内界(inner region)に比べて,よりタイトな外界および内界を導出すると共に,それらの限界を導出する理論的解析に対してシンプルな証明を与えた.
2. 上記の研究と関連して行っていたさまざまな情報源符号化問題に関する研究において,次のような研究成果も得られた.
(a)有歪みユニバーサル圧縮符号の冗長性解析,(b)画像圧縮におけるBit Tree Weighting法の確立,(c)ブロックソートデータ圧縮法に対する理論的性能評価,(d)新しい再帰的な正整数のユニバーサル符号化法の提案とその理論的性能評価

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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