研究課題/領域番号 |
09650776
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
浅見 勝彦 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (20005929)
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研究分担者 |
秋山 英二 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (70231834)
幅崎 浩樹 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (50208568)
菊地 迪夫 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (30204837)
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キーワード | アモルファス合金 / ジルコニウム貴金属合金 / ジルコニウムニッケル合金 / 大気酸化 / マンガン合金 / タングステン合金 / ニオブ合金 / 表面分析 |
研究概要 |
(1)いくつかの非晶質Zr基二元合金系の300℃の大気中における酸化挙動を調べた。非晶質Zr基二元合金は作製時における酸化を避けるため、不活性ガス雰囲気中での溶融急冷法で作製した。組成はZr組成を一定値に固定し、合金元素の相違による効果を調べた。合金元素がAuの場合に異常に早い酸化速度を示し、Pdの場合にもかなり急速な酸化速度を示したが、Ni、RhおよびCuでは酸化速度はこの温度および雰囲気では非常に小さかった。以前に行ったZr-Cu系合金の室温大気中における酸化では、室温という低い温度にも拘わらず、Zr-Cu合金は大気と容易に反応したが、これは大気中における相対湿度が高いことが特に大きな影響を与えていたものと思われる。Zr-Au合金は酸化によりZrO_2を生じるとともに、Auが単体で析出した。また酸化に伴う重量変化は合金中のZrが完全に酸化され、Auは全く酸化されないと考えて行った計算とよく一致するが、Zr-Pd系ではPdもいくぶん酸化されていることを示す結果であった。 (2)Nb-WおよびNb-Mn系二元合金をスパッタ法で作製し、その組成と構造の関係を決定した。また、それらの電気化学的挙動の検討と表面キャラクタリゼーションを行った。Nb-W合金では20〜50原子%Wの範囲、Nb-Mn合金では26〜75原子%Mnの範囲で非晶質合金が得られた。Nb-Mn合金は0.1モルの中性食塩水中ではMn含有量が60原子%以下であれば純Nbに匹敵する高い耐食性を示し、表面にはカチオンとしてはNb^<5+>を主成分としMn^<2+>を含むオキシ水酸化物が生じていた。また、Nb-W合金ではWを多量に含む合金は12モルの塩酸中より6モルの塩酸中で腐食がより早く進行する現象を見いだした。
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