研究課題/領域番号 |
09671061
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
島 健二 徳島大学, 医学部, 教授 (90028407)
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研究分担者 |
村上 尚 徳島大学, 医学部, 助手 (40210009)
水野 昭 徳島大学, 医学部・附属病院, 助手 (80219641)
野間 喜彦 徳島大学, 医学部・附属病院, 講師 (10218349)
桑島 正道 徳島大学, 医学部, 助教授 (00205262)
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キーワード | OLETF / LETO / 部分膵切除 / β細胞増殖能 / 胎児ラ氏島様細胞集塊 / β細胞量 / 膵管上皮細胞 / β細胞インスリン含量 |
研究概要 |
1.6週齢のOLETFラットを70%膵切除し、膵管上皮細胞へのBrdU取り込み率、および膵管上皮細胞層内およびその近傍に認められる小ラ氏島数を計量した結果、上皮細胞の再生は対照LETOラットのそれと変わらないが、小ラ氏島への分化が減少していることが判明した。ただ、定量的計測が困難なため、それらの変化を定量的には評価し得なかった。 2.OLETF胎児ラ氏島様細胞集塊(islet-like cell cluster,ICC)のβ細胞への分化・増殖をLETOと比較し、OLETF膵β細胞の増殖能障害が環境要因より、むしろ素因に由来するか否かを明らかにしようとした。ICCを5.5mM、あるいは11.1mMブドウ糖含有培養液で48〜120時間培養、各時点におけるβ細胞量、インスリン含量、ブドウ糖刺激に対するインスリン分泌能について検討した。その結果、LETO ICCでは培養時間の延長とともにβ細胞量、インスリン含量は増加したが、OLETFでは少なくとも120時間培養期間内では両者ともに有意に増加しなかった。そのため、両パラメターともLETO、OLETF間で有意差が認められた。また、ブドウ糖刺激に対するインスリン反応性の増大もOLETFにおいて認められなかった。これらの成績はOLETFにおいてβ細胞への分化・増殖は胎児期から障害されており、この異常な素因に由来する可能性の高いことを示唆した。
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