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1997 年度 実績報告書

バイオプシー試料を用いた移植腎浸潤T細胞のクロナリティー解析

研究課題

研究課題/領域番号 09671649
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北里大学

研究代表者

小幡 文弥  北里大学, 医療衛生学部, 助教授 (60129236)

研究分担者 熊野 和雄  北里大学, 医学部, 講師 (80137918)
キーワード腎臓移植 / 浸潤細胞 / クローナリティー解析 / T細胞レセプター / V遺伝子使用頻度 / 遺伝子増幅法
研究概要

移植腎拒絶反応に関わるT細胞のクロナリティーに関する知見を得るため、バイオプシー試料を用いてT細胞レセプター(TCR)V遺伝子の解析を行い、以下の結果を得た。
解析した6例のバイオプシー試料の内訳は、acute rejection2例,chronic rejection2例,adenovirus infection1例、および陰性対照として解析した移植直後の1hour biopsy1例である.バイオプシー試料および患者PBLからmRNA分離・cDNA合成を行い,anchor-ligation PCR法にてTCR-cDNAを増幅すると同時にbiotin標識した.増幅cDNAを28種のTCRBV-DNAを固定したナイロン膜とハイブリダイズさせ,HRP-streptavidinを介して発色反応に導き,吸光度から各V遺伝子の頻度・偏りを測定した.その結果、acute rejection2例およびchronic rejection1例のバイオプシーにおいて特定のTCRBV遺伝子に偏りが検出された。この偏りはそれぞれの患者PBL中には見られなかったことから、移植腎において、拒絶反応に関与した特定のオリゴクローナル浸潤T細胞がクローン増殖したことを示唆した。他のchronic rejection1例ではTCRに偏りは見られず、ポリクローナルT細胞による拒絶反応の進行を示唆した。陰性対照として解析した1hour biopsy試料では、予想通りTCRに偏りは見られなかった。またadenovirus infection例では、バイオプシー試料およびPBL双方に中程度のTCRの偏りが観察され、この解析からだけでは、拒絶反応とウイルス感染との区別を行うことはできなかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Pawelec G et al.: "MHC Vol.1,A practical approach" Oxford University Press,19 (1997)

  • [文献書誌] Silver J et al.: "Genetic diversity of HLA : Functional and Medical Implications,Vol I." EDK, 5 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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