研究課題/領域番号 |
09672385
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
泉 キヨ子 金沢大学, 医学部, 教授 (20115207)
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研究分担者 |
高橋 朝子 金沢大学, 医学部, 助手 (50313672)
加藤 真由美 金沢大学, 医学部, 助手 (20293350)
牧本 清子 金沢大学, 医学部, 教授 (80262559)
嘉手苅 英子 沖縄県立看護大学, 看護学部, 教授 (70117571)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 入院高齢者 / アセスメントツール / 転倒 / 看護 |
研究概要 |
本研究は、入院高齢者の転倒を予測するためのアセスメントツールを開発することを目的として3年間にわたるものである。初年度はアセスメント・ツールを作成するための文献検討や転倒予防用具の資料収集、測定用具の一つとして徒手筋力測定器を購入し、転倒しやすい入院高齢者の骨量や下肢筋力について在宅高齢者と比較検討した。次年度はツール開発に看護婦の認識を入れるために(1)看護者はどのような転倒を予測しているか、また(2)予測していないかを中心に看護者の転倒予測の判断の手がかりと実際の転倒について検討した。最終年度は、入院高齢者の転倒予測として、転倒者の特徴や介助の有無さらには看護者の判断予測も加えた簡便なツールの開発を試み、11の施設でデータ収集し、ツールの有効性について前向きに検討した。 その結果、以下のことが明らかになった。 1.高齢者の下肢の最大筋力は、入院高齢者は屈曲4.7±7.0Kgであり、伸展は6.8±4.2Kgであった。在宅高齢者は屈曲6.5±2.2Kg、伸展15.6±3.7Kgであった。 2.看護者の転倒予測について、1年間に転倒した104場面(転倒者64名)のうちの予測の有無が明確であった90場面(56名)を分析すると、予測していた転倒(予測あり)は52転倒(57.8%)であり、予測していなかった(予測なし)は38転倒(42.2%)であったので、その要因について明らかにした。 3.開発したアセスメントツール(ただしトリガーをはずす)のカットカフポイントを5点とした場合に感度は68.2%、特異度は74%であった。相対危険比(RR)は看護者の直感が6.5と最も高く、次いで転倒経験は4.6、排泄介助3.0、知的活動2.6の順であり、すべての項目が転用予測を示唆した。以上からツールの有効性が検証された。
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