本年度は、以下の1.〜5.を研究実施計画に従い実施し、手話単語学習システムの仕様を策定し、そのプロトタイプシステムを実際に構築した。 1.手話単語学習システムの仕様策定:昨年度の教授法実験結果などを検討し、学習者にとって利用容易性、および、利用親和性に十分に考慮した学習システムの仕様を策定した。 2.標準的調動データベース:昨年度までに収集・解析した標準的手話調動とその形態特徴をシステムに取り込むためのフォーマットを考察し、データベース化できるようにした。 3.手話単語学習システムの試作:新規に購入したパーソナルコンピュータおよびソフトウェアを利用して、仕様策定した学習システムのプロトタイプシステムを構築した。これにより、学習システムの有効性を評価することができた。 4.手話形態特徴の応用:これまでに手話形態特徴を解析し、手話調動認識に必要最小限の特徴点を明らかにした。この特徴点を用いて手話動画像から必要最小限の画像を選択することができるため、これによる手話動画像圧縮を提案すると共に、実験的に検証した。この方法を応用することにより、聴覚障害者がテレビ電話形式で対話可能になると期待される。 5.成果の公表など:上記の主な内容は情報処理学会平成11年度前期全国大会、および、電子情報通信学会教育工学研究会、マルチメディア/仮想環境研究会で研究発表を行った。
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