研究概要 |
防災視点を取り入れた家庭科「住生活」領域の指導内容と位置づけと教材や指導方法の開発等を行う目的で、以下の研究に取り組んだ。 1 1996年1月に兵庫県内の高校生(1120名)を対象に調査し、自宅被害と自室内部の被害状況、震災で受けたショックや事後処理に対する負担及び震災前後の防災に対する意識とその対応等について分析した。その結果、高校で防災対策の学習内容を取り入れることの必要性が明らかとなった。 2 1997年9月に各都道府県及び政令指定都市の教育委員会防災教育担当の指導主事、家庭科指導主事を対象に、防災教育の実践状況等に関するアンケート調査を実施し、同時に各都道府県で発行された防災マニュアルや資料等を請求、入手した。調査結果、収集資料について現在分析を進めている。 3 兵庫県及び神戸市が発行した『防災教育副読本』(小学校1,2,3年生用、4,5,6年生用、中学生用)の各内容について、各府県の小・中・高等学校教員及び教職を目指す大学生、一般市民から感想や意見、教材の有効性について調査を実施した。 4 神奈川県湯河原町、兵庫県小野市、北淡町、神戸市の小・中・高等学校で開催された防災教育の公開授業を見学し、授業分析を行っている。 5 戦後から現在に至るまでの学習指導要領および教科書において、防災に関するねらいやその内容の有無を調査し、災害に対する教育指導のあり方、その経緯について分析している。
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