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1997 年度 実績報告書

背腹軸に沿った中胚葉分化パターンの制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 09680721
研究種目

基盤研究(C)

研究機関新潟大学

研究代表者

前野 貢  新潟大学, 理学部, 助教授 (10190315)

キーワードアフリカツメガエル / ホメオボックス / 脊索 / 筋肉 / BMP-4 / msx-1 / Xwnt-8 / 赤血球
研究概要

本研究では、まず、BMP-4のシグナルによって発現が調節されている転写因子のひとつとしてXmsx-1が同定され、嚢胚期における発現パターン、その発現制御、胚細胞の分化においてどのような活性を有しているのかが明らかにされた。Xmsx-1は腹側化胚で発現が増加し、背側化胚で減少したこと、背側割球に発現させると頭背部構造が欠損したことから、腹側化因子のひとつであることが明らかになった。一方で、Xmsx-1はBMP-4のもつ活性と異なり、腹側の中胚葉組織である赤血球の分化には関与しないことも示された。Xmsx-1またはXwnt-8を背側割球に発現させると、頭部構造と脊索の形成が阻害され、かわりに巨大な筋組織が形成されたことから、両因子は類似の腹側化活性を有していることがわかった。Xmsx-1とXwnt-8が腹側化のシグナルカスケードにおいてどのような位置にあるのかを、互いの発現の制御関係を調べることによって解析したところ、(i)嚢胚期に、Xmsx-1はXwnt-8に比べより広い領域に発現している、(ii)myoDの発現は、Xmsx-1、Xwnt-8の強制発現により誘導される、(iii)Xmsx-8の発現は、Xmsx-1の強制発現による誘導される、(iv)Xmsx-1の発現は、Xwnt-8やDN-Xwnt-8の導入により影響を受けない、(v)Xmsx-1による脊索形成の阻害はDN-wnt-8の導入により回復される、(vi)Xmsx-1はXlim-1やgoosecoidなどのオ-ガナイザー遺伝子の発現に拮抗することができる、などの結果が得られた。以上のことから、Xmsx-1はXwnt-8の上流に位置する因子であり、Xmsx-1がオ-ガナイザー遺伝子の発現を限局させることによって、側部から腹部にかけてのXwnt-8の発現を促しているのではないかと考えられた。現在ドミナントネガティブXmsx-1を作製し、その効果を試す実験に取り組んでいる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Maeda,R.et.al.: "Xmsx-1 modifies mesodermal tissue pattern along……" Develpment. 124,13. 2553-2560 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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