1.DNAモチーフ解析 筋型エクソン1の上流7008bpの領域には心筋・骨格筋・平滑筋に関連するcis-acting elementsとしてE-boxが32カ所、MEF-2とTREが2カ所ずつ、M-CATとCArG boxがそれぞれ1カ所ずつ見つかった。そのほかsilencer binding siteが2カ所見つかった。 2.dystrophin promoter-lacZの培養細胞への導入・発現解析 11種類のコンストラクトを作製し、リボフェクションによってC2/4 myoblastに導入し、myotubeでの発現を調べたところ7kbのイントロン1内にエンハンサー活性が認められた。 3.トランスジェニックマウスの発現解析 7kbのプロモーター領域にlacZ遺伝子をつなぎ、さらにエンハンサーとして7kbのイントロン1をつけたtransgeneを使ってトランスジェニックマウスを作製してX-gal染色によってlacZ遺伝子の発現を調べたところ、embryoでは骨格筋・心筋共に強い発現が見られたが、adultでは骨格筋の発現が著明に減弱していた。また血管平滑筋にもembryoからadultになるまで発現が見られた。 本実験においてadultマウスの骨格筋に1acZの発現が非常に弱かった理由としては2つ考えられる。lつめは使われたtransgeneの中には骨格筋での発現に関与するエンハンサーが完全な形では含まれていないということ、2つめはこれまでに発見されていないadult骨格筋型エクソン1およぴプロモーターが別の部位に存在する可能性があるということである。
|