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1998 年度 実績報告書

人体の振動応答に対する感性工学的アプローチ

研究課題

研究課題/領域番号 09838008
研究機関千葉大学

研究代表者

青木 弘行  千葉大学, 工学部, 教授 (20009757)

研究分担者 鈴木 邁  千葉工業大学, 教授 (90009225)
寺内 文雄  千葉大学, 工学部, 助手 (30261887)
久保 光徳  千葉大学, 工学部, 助教授 (60214996)
キーワード人体 / 運動機能障害 / 振動応答 / 感性工学 / 有限要素法 / 振動モデル / デザイン
研究概要

振動が製品の性能や人の生理機能に大きな影響を及ぼすことは以前から知られている。そのため、振動を伴う製品の設計においては、振動を減少させるために数多くの研究が行われてきた。しかしながら、人の視点から製品設計を行う場合は、単に振動を減少させるだけではなく、人と振動の関係を十分に検討しておくことが必要となる。そこで、本研究では振動を伴う製品を人の視点から設計することを目的として、障害者を含んだ幅広い人を対象とした振動シミュレーションモデルを構築することを試みた。まず、人体を[頭部・胸部・腹部・大腿部・下腿部]の5つに分割した着座姿勢の2次元人体モデルを作成し、これらをばね要素とダンパ要素で結合した。ついで、このモデルに有限要素法を用いて、垂直方向に2〜11Hzの振動刺激を与え各部位の振動挙動を解析した。ばね定数や減衰係数を変化させた結果、頭部においてほぼ実験値に近い計算値が得られた。そこで、健常者に限定されない多様な人体の振動挙動を再現する目的で、障害者を対象とした人体振動シミュレーションを行った。予備調査により、運動機能障害を伴う疾患のほとんどは三つの運動機能障害[痙性麻痺・弛緩性麻痺・関節の可動制限]とそれらの障害部位によって表現できることが明らかになった。そのため、これらの運動機能障害を[ばね定数・減衰係数・関節の回転抵抗]の三つのパラメータに置き換え、運動機能障害者の人体モデルを作成した。振動環境下の挙動を解析した結果は、以下のように要約できる。(1)下半身痙性麻痺の場合は、頭部の振動挙動が健常者と大きく異なる。(2)弛緩性麻痺の場合は、頭部が健常者と異なる周波数で共振する。(3)弛緩性麻痺の場合は、障害部位の違いによって頭部の共振周波数が変化する。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Mitsunori Kubo,Fumio Terauchi,Hiroyuki Aoki,Tsutomu Suzuki: "Development of the Vibration Model of Human" Proceedings of '97 Korea-Japan Joint Symposium on Design Studies. 125-128 (1997)

  • [文献書誌] Fumio Terauchi,Mitsunori Kubo,Hiroyuki Aoki,Tetsu Nakayama,Tsutomu Suzuki: "Construction of a Human Vibration Model using FEM" Proceeding of the Third Asia Design Conference. 1. 377-382 (1998)

  • [文献書誌] Fumio Terauchi,Mitsunori Kubo,Hiroyuki Aoki: "Development of the Synthetic Vibration Model of Human" Report of Modeling the Evaluation Structure of KANSEI. (in press). (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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