本研究は、放射性微小液滴の帯電機構、粒径と飽和電荷数(帯電限界)関係を調べ、この放射性液滴微粒子イオン系の力学的及び物性的特性を明らかにし、RIによる自発的帯電の特殊性を利用した微粒子イオン系の非線形力学的ダイナミクス実験研究の応用を目指すものである。 本実験計画は、2カ年計画で進め、本年は、初年度にあたる。液滴微粒子イオンの生成とトラップ装置の試作し、実験装置の全体的な設計製作を行った。非放射性の液滴微粒子の挙動と制御を通して装置の基本的な性能テストを行った。 1.液滴微粒子イオンの生成 エア-スプレイ法で、0.2mm径のノズルで圧力2〜3気圧をかけて、アルコール〜μm径の液滴微粒子イオンを生成する事ができた。 2.トラップ装置の試作 トラップ用の電極は、平行平板型と不均一電場用の電極と2つの試作した。アルコールで生成した液滴微粒子イオンを、数分間、〜1mm^3の空間にトラップさせることができた。 3.観察システム CCDカメラ等を用いて、微粒子の挙動を光学的に観察し、その映像を記録できるシステムを組み上げた。
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