研究概要 |
放射線被曝は宇宙や事故等でみられるように、複数放射線で同時に生じる場合がある。二種類の放射線による混合照射の、単照射のパラメーターによる細胞生存率のモデル(拡張Zaidcr-Rossiモデル)は以前研究代表者(鈴木)が既に示し、昨年度はn種類の放射線同時照射効果を拡張Zaidcr-Rossiモデルを用いて、高、低線量率に分けて解析した。本年は、さらにこれを検討した結果を報告する。 2種類の放射線による同時照射効果は、拡張Zaider-Rossiモデルの特殊例として求め、3種類の放射線による同時照射効果は、2種類の放射線を概念的に1種類と考え、2種類の放射線による同時照射効果とみなすことができる。同様のことを繰り返し、一般形n種類の放射線による同時照射効果が求められ、数学的帰納法で証明された。q(0の取り扱いを避け、q(t)=lと0のみを解析したが、q(t)がβやDと独立であるから、n種類の同時照射効果は、線量率に関係なく一つの式(モデル)でまとめて表せることがわかる。 なお、本報告書はデータベース化のため、結論である理論モデルの数式が使えないので、詳細については既に発表してしいる以下の論文を参照されたい。 Shozo Suzuki.A theoretical model for simultaneous mixed irradiation withmultiple types of radiation.J.Radiat.Res.39,215-221,1998.
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