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1998 年度 実績報告書

東アフリカ遊牧社会の変化と生態的持続性に関する人類学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10041001
研究種目

国際学術研究

応募区分学術調査
研究機関筑波大学

研究代表者

佐藤 俊  筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (00114497)

研究分担者 増田 美砂  筑波大学, 農林学系, 助教授 (70192747)
伊藤 太一  筑波大学, 農林工学系, 助教授 (40175203)
安仁屋 政武  筑波大学, 地球科学系, 教授 (10111361)
西田 正規  筑波大学, 歴史・人類学系, 教授 (60088549)
キーワード遊牧生態系 / レンディーレ / 生業戦略 / リモートセンシング解析 / 国立公園 / 人口構造 / 氏族制度 / 年齢体系
研究概要

本研究の目的は,東アフリカ諸民族の生活圏における通時的,共時的な遊牧生態系をGIS解析すると同時に,家畜の社会的交換系と地域流通網を視野に入れた遊牧社会の人口構造と生業戦略の多様化を家計レベルで分析することにある。
1. 社会文化系の研究成果: 佐藤とワンディバ,そして研究協力者の菊池と菊川が,レンディーレの集落に住み込んでインテンシブな調査を行った。佐藤は,レンディーレ通時的な人口構造を明らかにするために婚姻,出稼ぎ,出生と死亡,医療施設などに関する資料の収集をおこない,多産少死の傾向が認められることを明らかにした。また,女性の婚期を遅延させていた年齢体系の規則が廃止されたことによって,この傾向は促進されると予測される。
家計の調査では,家畜の売却による現金収入のほかに,婚姻後の出稼ぎによる収入の増加が認められたが,従来の社会的交換の比重が強いことが判明した。一方,牧野を去って農業プロジェクトに参加する者が増えてきたが,牧野とは家族関係と氏族関係の点で緊密な連携が計られていた。これは,個々の世帯の経済的多角化の問題として重要な現象である。
2. 遊牧生態系のGIS解析: 安仁屋と伊藤がレンディーレランド,増田,西田,ならびに研究協力者の衣笠がマサイランドをそれぞれ担当した。伊藤は,国立公園の行政資料を収集し,安仁屋は遊牧生態系の基礎資料を収集した。一方,マサイランドにおいては,土地利用の慣行と生態系の基礎資料を収集した。上記のいずれの資料も,GIA解析の予備的作業であり,衛星画像を用いたリモートセンシング解析にステップアップできる準備が整備された。

  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] Sato,Shun: "How the East African pastoral nomads,especially the Rendille,respond to the encroaching market economy" African Study Monographs. 18(3,4)(in press).

  • [文献書誌] 伊藤太一: "日本におけるグリーンウェイネットワークの可能性" 国立公園. 560. 22-28 (1998)

  • [文献書誌] 伊藤太一: "エコツーリズム手段としての国立公園における公共交通(1):グランドキャニオン鉄道の復活と展開" 国立公園. 563. 16-20 (1998)

  • [文献書誌] 伊藤太一: "森林利用のあり方についての一考察" 森林科学. 22. 55-57 (1988)

  • [文献書誌] 伊藤太一: "エコツーリズム手段としての国立公園における公共交通(2):アメリカの代表的国立公園における新交通導入の動き" 国立公園. 567. 2-9 (1998)

  • [文献書誌] 伊藤太一: "木下叔夫の国立公園運動への影響" 日本造園学会誌ランドスケープ研究. 61(3). 253-258 (1998)

  • [文献書誌] 伊藤太一: "森林保全戦略としてのレオポードのウィルダネス思想" 森林計画学会誌. 30. 25-31 (1998)

  • [文献書誌] 増田美砂: "インドネシアの木材生産における担い手の変化:中スラウェシ州の黒檀産地を事例として" 筑波大学農林社会経済研究. 15. 27-50 (1998)

  • [文献書誌] 伊藤太一: "多様化森林造成技術開発調査(平成9年度調査報告書)" 林野庁造林保全課, 430 (1998)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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