研究課題/領域番号 |
10041031
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研究種目 |
国際学術研究
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応募区分 | 学術調査 |
研究機関 | 昭和女子大学 |
研究代表者 |
スチュアート ヘンリ 昭和女子大学, 文学部, 教授 (50187788)
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研究分担者 |
加藤 普章 大東文化大学, 法学部, 教授 (90194844)
梶田 孝道 一橋大学, 社会学部, 教授 (10133357)
窪田 幸子 広島大学, 総合科学部, 助教授 (80268507)
岸上 伸啓 国立民族学博物館, 先端民族学研究部, 文部教官助教授 (60214772)
青柳 清孝 京都文教大学, 人間学部, 教授 (90052224)
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キーワード | イヌイト / 教育 / 先住民族 / 植民地主義 / マイノリティ / 文化運動 / 都市化 |
研究概要 |
今年度は、主に先住民をめぐる教育的な状況の調査および都市に住む先住民の現状と改題に関する基礎調査を行ったが、カナダ・ぺリーベイ村における女性と政治に関するジェンダー研究の予備調査を行った。 先住民をめぐる教育に関しては、カナダ先住民(北西準州のイヌイトとビクトリア島のクワキウトル)に関する義務教育が予想以上に進んでいることが明らかになった。とりわけ、先住民の視点からの歴史、先住民のおかれている現状などが社会科の教科書にとり上げられている。また、同化政策のために「欧米化」が進んでいる先住民の子弟に自民族の文化・社会を教えるための教材作りが積極的に行なわれており、そうした教材は先住民の子弟が通う学校では多く使われている。そのような教育を通じて、民族の自律であると同時に、国民であることが教育されていることなどの状況に関するデータを収集した。 一方、アメリカ合衆国(ニューメキシコ州アルバカーキー市、イリノイ州シカゴ市)では、予想とは異なって上記のような教育が積極的に進められていないことが判明されたことが比較研究を行う上、面白い視点になるであろう。 都市における先住民族の研究は、都市の生活状況にとどまらず、ホームランドとの関係がどのように維持されているかに関する調査を進める一方、ホームランドにおいて実施されている対先住民族対策の恩恵が都市在住者に対して十分に還元されていないことに関する研究によって明らかになった。
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