研究課題/領域番号 |
10041097
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研究機関 | 国立教育研究所 |
研究代表者 |
滝 充 国立教育研究所, 教育指導研究部, 室長 (50163340)
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研究分担者 |
坂本 孝徳 国立教育研究所, 企画調整部, 企画調整官 (10149297)
河合 久 国立教育研究所, 企画調整部, 連絡協力室長 (30214589)
山田 兼尚 国立教育研究所, 教育指導研究部, 部長 (40000070)
西野 真由美 国立教育研究所, 教科教育研究部, 主任研究官 (40218178)
鐙屋 真理子 国立教育研究所, 国際研究・協力部, 国際教育協力室長 (20249907)
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キーワード | スクールカウンセラー / カウンセリング / 教育相談 |
研究概要 |
本研究では、従来よく見られた、諸外国のスクールカウンセラー等の紹介にとどまる比較研究ではなく、それがその社会においてうまく機能している文化的背景、人材養成制度、学校経営における位置づけ、給与や昇進等の待遇面での教師とのバランス、等にまで踏み込んだ調査を行い、日本において教諭以外の専門スタッフを学校に導入する際の可能性や課題を明らかにしようとした。 特に、近年、日本でもその必要性が注目されているスクールカウンセラーを中心に、アメリカ、カナダ、オーストラリア等について調査を行い、日本のスクールカウンセラーとの差異、既存の生徒指導や教育相談進路指導等を担当する教諭との類似点、について検討を行った。 その結果明らかになったことは、カウンセラーという語が、必ずしも日本でいうカタカナ表記のカウンセラー(主に心理学や精神医学の専門性を有し、相談・治療に当たる専門家)としてではなく、日本でいう所の「相談員」「相談者」「アドバイザー」等の意味合いで用いられているということである。 具体的には、アメリカにおいては、カウンセラーと関連のある領域にサイコロジストやソーシャルワーカーという専門家がいること、他の国の場合には、相談を担当する教諭(専門的な知識を期待される場合とされない場合がある)をカウンセラーと呼んでいるということ、等、日本のスクールカウンセラーとは役割も意味合いも大きく異なっているのである。
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