研究課題
国際学術研究
1.スバールバル諸島の北東島東氷帽においてノルウェー、フランスと共同で289m深の雪氷コアを掘削し、固体電気伝導度、酸素同位体比、イオン濃度等について分析を行った.その結果、このコアが過去約700年間の気候・環境変動を記録していることが分かった.酸素同位体比の変動から、1780年頃〜1920年頃にかけて寒冷な時間のあったことが明らかになり、これはスバールバルでは1920年頃急激な温暖化が生じたことも分かった.一方、ECM及びイオン分析の結果から、Laki、Heklaなど過去の大規模火山噴火による示準層も見出された.2.カナダ北極域デボン島においてカナダ地質調査所と共同で液封型ドリルによる掘削テストを実施するとともに氷河観測を実施した.また前年度同氷帽上の多点ピットで採取した試料のイオン分析を行った。その結果、海塩成分、蟻酸、カルシウム等の濃度が標高とともに大きく減少すること、これに対してMSAの濃度は標高に依存しないことなどが明らかになった.3.中国湖南師範大学と共同で、中国東クンルン山脈の山岳氷河において表面積雪試料の採取・分析を実施した.
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