研究課題/領域番号 |
10045061
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
林学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
生原 喜久雄 東京農工大学, 農学部, 教授 (00014960)
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研究分担者 |
戸田 浩人 東京農工大学, 農学部, 助手 (00237091)
石橋 整司 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 助教授 (30212921)
喜多山 繁 東京農工大学, 農学部, 教授 (10026502)
WU Jiling Nanjin Forest University Fac. Timber Technology Professor
HUANG Baolong Nanjin Forest University Fac. Resource and Environment Professor
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 中国江蘇省 / 過湿地 / 森林育成 / アグロフォレストリー / ポプラ / 池杉 / 環境ストレス |
研究概要 |
中国にはおよそ63百万haの過湿地がある。その面積は世界の3番目で、その一部は森林育成がなされている。中国における過湿地での健全な森林を育成するため、江蘇省での地下水位別の池杉およびポプラのバイオマス、養分量、土壌の理化学的性質、根の生理生態、土壌微生物バイオマス等を調査し、過湿地造林地の生態的特性を明らかにした。 池杉及びポプラの成長は地下水によって大きく異なり、池杉人工林の場合、高水位の強行直径は低水位の56%、樹高は69%、幹材積haは22%であった。同様の傾向がポプラにも見られた。 年間リターフォール量と樹体増加量を合計して、地上部の年間養分吸収量を求めた。池杉の窒素の吸収量はポプラよりも多かった。カリウムを除いて地上部の養分吸収量の9割程度はリターフォールとして土壌へ還元された。 深さ50cmまでの土壌の三相組成では、池杉では気相率は15%以下と低くかった。交換性に対する水溶性塩基の割合は、K、Ca、Mgではほとんど1%以下なのに対して、Naは50%以上であった。 池杉の根は2ヶ月ぐらいの浸水であれば、浸水しない細根よりも高かった。しかし、浸水期間が3ヶ月以上になると、根の活性は低下した。高、中、低水位の気根数は14、6、4個/本であった。高水位の気根の形態や分布は中水位および低水位と比べて、大きく異なっていた。 過湿地の微生物バイオマス炭素、窒素は日本の森林土壌の1/3と少なかった。雨季に測定した池杉の高水位のメタンのフラックスは9〜60mg/m^2・hと大きかった。一方、地下水位が表層土壌以下になると、メタンのフラックスは著しく減少した。
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