研究課題/領域番号 |
10181104
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
須田 年生 熊本大学, 医学部, 教授 (60118453)
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研究分担者 |
溝口 秀昭 東京女子医科大学, 教授 (70049021)
中畑 龍俊 東京大学, 医科学研究所, 教授 (20110744)
帯刀 益夫 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (10099971)
中内 啓光 筑波大学, 基礎医学系, 教授 (40175485)
西川 伸一 京都大学, 大学院・医学研究科, 教授 (60127115)
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キーワード | 自己複製能 / 造血幹細胞 / 受容体型チコシンキナーゼ / 血管内皮細胞 / Hemangioblast / 血管新生 / 新規ケモカイン / 自己複製型因子 |
研究概要 |
本研究では、幹細胞システムをもつ二次造血を支える分子基盤を明らかにする。また、世界に先駆けて、自己複製能を有する造血幹細胞の単離に成功しているので、この細胞を材料として、自己複製に関わる機能分子をクローニングし、造血幹細胞の試験管内増幅を可能にせしめる。 本年度は、造血幹細胞の発生: 受容体型チロシンキナーゼFLK-1,TIE-2/TEKなどの抗体を作成することにより、血管内皮細胞と造血細胞の共通祖先細胞であるHemangioblastをほぼ同定することができるようになった。造血システム発生の分子基盤を明らかにする目的で、腹側中胚葉から血液細胞へと特殊化(cell specification)していく過程における微小環境をin vitroで整え、ES細胞あるいは、マウス胎児AGM細胞からの、造血発生・血管新生の観察方法を確立した。また、AGM領域に発生した造血幹細胞が、卵黄嚢以降の造血の場である胎児肝・骨髄へと移動していく分子機構を解析し、新規ケモカインの関与を明らかにした。(須田、西川、帯刀)。 造血幹細胞の自己複製: 単細胞の移植実験により、自己複製能を有する幹細胞を同定することができた。この研究成果を利用し、自己複製能のある細胞とない細胞という二つの細胞分画を材料に、in vitroで造血幹細胞自己複製の測定系を確立することに努め、両者の細胞周期の違いを明らかにした。また造血幹細胞の増殖を支持するストロマ細胞株を樹立することに成功した。本細胞株からの自己複製因子クローニングをおこなっている(中内、中畑、溝口)。
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