研究分担者 |
高須 晃 島根大学, 総合理工学部, 教授 (00183848)
沢田 順弘 島根大学, 総合理工学部, 教授 (80196328)
飯泉 滋 島根大学, 総合理工学部, 教授 (80032639)
土谷 信高 岩手大学, 教育学部, 助教授 (50192646)
吉田 武義 東北大学, 理学部, 助教授 (80004505)
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研究概要 |
微量元素微小領域分析装置開発のためエキシマーレーザー発生装置を購入し,集光光学系の設計及び製作を行い,マイクロサンプリング装置を完成させ,ICP質量分析装置と接続して32元素について20ミクロン範囲のppm濃度以下の分析が可能となった.これにより,深成岩・変成岩・火山岩の生成過程を検討するため,鉱物の分析を進めつつある.同時に,50試料の岩石について蛍光X線分析法および溶液法ICPMSを用いて全岩化学分析を行い,30微量元素の花崗岩,変成岩,火山岩の分析を行い,微量成分データベースの構築を続けている.年代測定については白亜紀〜古第三紀花崗岩類についてRb-Sr法,第四紀火山岩類についてはK-Ar法を用い,50試料以上の年代測定を行って,リソスフェア構成岩の活動期データベースを構築しつつある. これらの結果,花崗岩からはこれまで年代が明らかでなかった山陰帯東部の年代値と同位体的特性が明らかになり,西南日本白亜紀〜古代三紀大規模火成作用の時空変遷をとりまとめる事が可能になりつつある.変成岩からはその生成過程で起こった熱水を伴ったあるいは伴わない微量元素の拡散・再分配の過程があることが明らかになってきた.第四紀火山岩は,西南日本の火山活動の時空間的分布をほぼ把握するに至った.今後,時間を追ってリソスフェアの生成と改変がどのように行われたかを議論する予定である.
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