研究課題/領域番号 |
10440006
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
伊吹山 知義 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60011722)
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研究分担者 |
桂田 英典 宮蘭工業大学, 工学部, 教授 (80133792)
斎藤 裕 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (20025464)
佐藤 文広 立教大学, 理学部, 教授 (20120884)
荒川 恒男 立教大学, 理学部, 教授 (60097219)
広中 由美子 早稲田大学, 教育学部, 教授 (10153652)
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キーワード | 伴型形式 / 算術的 / ゼータ関数 / 整数論 / 概均質ペクトル空間 / L関数 / アイゼンシスタイン釈数 / ディリクレ波数 |
研究概要 |
本年度は、主として任意の有界対称領域でのKoecher Maass級数の種々の基本的な性質を研究した,そのために、1998年9月に外国人参加者2名を含む、のべ42人の専門家等による4泊5日の合宿ワークショップを主催し、20時間ほどの講演をおこなった。ここで研究成果を持ち寄って既知の内容をまとめると同時に、新しい結果の発表を行い、有意義な意見交換を行った。たとえば、任意のTube domain上でKoecher Maass級数を定義し、関数等式などを確定させた。またWeissauerによる逆定理の本質についてまとめ、概均質ベクトル空間の枠内で考えたゼータ関数としてのKoecher Maass級数の解釈、保型形式の次元公式との関係、実解析的な保型形式に現れるKoecher Maass級数、半整数ウェイトの保型形式およびヤコービ形式のKoecher Maass級数、またL関数の特殊値との関係などの発表が行われた。これらをとりまとめた報告集を作成し、出版した。研究代表者は1999年12月にドイツ国オーベルボルファッハ研究所において、Winfried Kohnen,Siegfried Boechererとともに国際研究集会の共同議長を務め、研究分担者6名が研究成果の発表をおこなうとともに外国人研究者よりレビューを受けた。この他、京都大学数理解析研究所の保型形式研究集会にて、分担者の多くが講演を行うなどの活動をした。本年3月にはBernhard Heimを招待し、Eisenstein級数のpullbackなどについて多くの有用な意見交換を行った。現在までの活動成果を受けて、次年度のワークショップの組織を行うため準備的な研究集会を開催した。
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