研究分担者 |
杉本 充 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60196756)
竹腰 見昭 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (20188171)
小磯 憲史 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70116028)
長瀬 道弘 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70034733)
臼井 三平 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90117002)
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研究概要 |
確率振動積分については,リー環値の一次微分形式の確率線積分(積積分の意味の)の場合にリー環としてsu(2)をとった場合は普通考えられている漸近問題に帰着されることはわかったが,一応の目標としている一般のNに対するsu(N)の場合は,事情が複雑なためうまくいっていない.これは次年度の課題である. 確率振動積分の漸近評価に対する一般的な方法としてMalliavin-Taniguchiにより複素化による方法が最近開発されたが,これをポテンシャルが二次でないときにそのまま適用しても目的の評価は得られない.しかし,複素化のアイデアは有望であると思われるので,これと,いままではうまくいかなかった方法-例えば,有限次元の積分の評価を精密にする方法-と組み合わせる,などを今後の研究課題とする. 三角格子の上のイジングモデルについて,特別な位置関係にあるスピン間の相関関数を求めそのスケール極限を計算した.すべての相関関数が計算できれば,超関数値の確率場が構成できるわけだが,我々の方法では現在の所,位置に関する制限を除くことはできていない.ひとつの考え方として,基礎の格子のとりかたを,対称性のある蜂の巣形にすればこの制限を除くことができる可能性があるので,追求してみたい. 学会活動としては,国内における研究発表,研究連絡,また海外への研究連絡や,B.Ryabko氏を招聘するなど,様々な活動を行なった.
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