研究分担者 |
厚地 淳 大阪大学, 大学院・理学研究科, 講師 (00221044)
小磯 憲史 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70116028)
小谷 真一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10025463)
三苫 至 佐賀大学, 理工学部, 教授 (40112289)
磯崎 泰樹 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90273573)
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研究概要 |
これまで真鍋は池田・楠岡と共同でブラウン運動の2次汎関数を相関数に持つファインマン・カッツ型の期待値を研究しその具体的な形を計算してきた。一方、小谷はランダム媒質の問題を深く追求してきた。ところが、小谷の問題を扱うときに出てくるグリーン関数の確率論的表現を見ると、やはりファインマン・カッツ型の期待値になっている。その結果をみると、小谷の研究に必要なものが真鍋の研究してきたものとほとんど一対一に関係していることがわかった。両者の手法を分析することにより更なる理論の発展が期待される。 ウィーナー空間上の確率解析の問題としては、確率振動積分の漸近評価それ自身以外にも、ブラウン運動そのものの解析、ゲージ理論とのかかわりや、正則写像の値分布論を確率論的手法で解析すること、などがあげられる。小谷一磯崎は、ブラウン運動の時間積分が1に初めて到達する時刻の確率分布に関する研究で成果をあげ、、三苫、重川はゲージ理論やそれに密接に関係するループ群について研究している。厚地は、一般的な複素空間上の正則写像とその空間の上の正則拡散過程との関係を論じケーラー多様体上の正則写像の性質を調べた。 学会活動としては,国内における研究発表,研究連絡,また海外への研究連絡の他、数年前から続けている本数学専攻とパリ第6大学確率論グループとの交流の一環としてJ.Bertoin教授を招いて研究交流をおこない、それ以外にもB.Ryabko教授を招聘するなど,様々な活動を行なった.
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