研究課題/領域番号 |
10440251
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
尼岡 邦夫 北海道大学, 水産学部, 教授 (50002085)
|
研究分担者 |
矢部 衛 北海道大学, 水産学部, 助教授 (80174572)
仲谷 一宏 北海道大学, 水産学部, 助教授 (00002353)
|
キーワード | 千島列島 / 魚類 / 種多様性 / 地理的分布 / タウエガジ科 / ニシキギンポ科 / ゲンゲ科 |
研究概要 |
千島列島の現地調査において採集された約1万個体の魚類標本を分類群・採集データ別に整理し、一次資料化をを行った。 1. 島別に見ると、ウルップ島では7科16種、プラットチリポイ島では3科3種、シムシル島では4科8種、ケトイ島では1科3種、ウシシル島では3科3種、ラシュワ島では5科7種、マツワ島では3科7種、シャスコタン島では5科11種、オンネコタン島4科9種、マカンルシ島では4科5種、パラムシル島では10科27種およびシュムシュ島では7科13種が認められた。 2. 分類群別に見ると、メダマウオ科2種、カジカ科16種、ケムシカジカ科1種、アイナメ科3種、トゲウオ科3種、ニシキギンポ科1種、タウエガジ科5種、サケ科5種、クサウオ科2種、ゲンゲ科2種およびカレイ科1種であり、総計11科41種になる。 3. これらの標本に基づいて、今年はタウエガジ科、ニシキギンポ科およびゲンゲ科について詳細な分類査定を行った結果以下のことが判明した。(1)タウエガジ科はケムシギンポGymnoclinus cristulatus、ドロギンポ Ascoldea variegata knipowitschi、Alectridiumaurantiacum、タウエガジ科の1種Stichaeidae sp.、およびキタムシャギンポAlecyriasalectrolopholus、ニシキギンポ科はハコダテギンポRhodymenichthys dolichogaster,ゲンゲ科はハダカゲンゲ属の1種とCommandorella popoviに査定された。(2)Alectridiumaurantiacumはアリューシャン列島から報告されていたが、千島列島にも分布することが確認された。(2)ハコダテギンポは北海道から千島列島の最北端の島まで連続して分布することが明らかになった。(3)Commandorella popoviは本種の2回目の報告である。
|