研究課題/領域番号 |
10450122
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
浜口 智尋 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40029004)
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研究分担者 |
百瀬 英毅 大阪大学, 低温センター, 助手 (80260636)
森藤 正人 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00230144)
森 伸也 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70239614)
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キーワード | ワニエ・シュタルク状態 / p-i-nダイオード / 共鳴トンネリング |
研究概要 |
単一量子井戸層を含むp-i-nダイオードでのツェナー電流とワニエ・シュタルク状態の共鳴現象の詳細を探るためのミュンヘン工科大学ショットキー研究所のグループおよびローマ大学のグループとの共同研究を行った. ショットキー研究所から試料の提供を受け、ローマ大学のグループが行った理論的予測の実験的検証を試みた.強結合近似に基づいたツェナー電流の計算からは、量子井戸内の状態とツェナー電流の共鳴のため電流に有限の飛びが現れることが予想された.当初は、この電流の飛びを実験的に検証測定することを試みた.しかし、理論的予想に反してツェナー電流の変調は観測されなかった. その一方で、この試料構造において、順方向電流に有限の飛びが現れることを見出した.その原因を探るため、電流-電圧特性のの試料温度依存性や光学測定を行った結果、この新たに見出した現象は、単なる共鳴トンネリングとは考えられないことが分かった. ツェナー電流に現れる飛びの測定および新たに見出したこの現象の原因解明は次年度の課題である.
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