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1998 年度 実績報告書

マメ科樹木由来の根粒形成細菌の多様性とその動態

研究課題

研究課題/領域番号 10460042
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

関 達治  大阪大学, 生物工学国際交流センター, 教授 (50029245)

研究分担者 阿部 美紀子  鹿児島大学, 理学部, 教授 (00107856)
冨田 房男  北海道大学, 農学部, 教授 (60217536)
中川 浩子  大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助手 (30251482)
藤山 和仁  大阪大学, 生物工学国際交流センター, 助手 (70209112)
キーワードParaserianthes falcataria / 根粒形成細菌 / Rhizobium tropici / Bradyrhizobium japonicum / Bradyrhizobium elkanii / 16SリボソームRNA / nodDl gene / 分子系統樹
研究概要

マメ科樹木由来の根粒形成細菌の多様性とその動態を明らかにし、樹木に対する生物肥料としての根粒菌の利用に資することを目的とした。本年度は、東南アジアに広く生育する熱帯性マメ科木本植物モロッカネム(Paraserianthes fakataria)から根粒菌を分離を行い、その代表株12株について、植物感染性試験、分子系統的分類について検討した。
分離株のモロッカネムに対する感染性を確認したところ、総てに根粒形成が認められた。分子系統関係を検討するため、16SrDNAをPCRで増幅し、塩基配列を決定した。既知の塩基配列をも含め分子系統樹を作成をしたところ、供試12株は大きく2つのグループに分かれた。1つはRhizobium tropiij型(clusterl)、他方はBradyrhizobium型で、そのψで3クラスターに分かれており、B.elkanii型(clustcr2)、B.japonicum型(cluster3)、B.japonicumとB.elkaniiの中間型(cluster4)となった。このことから、モロッカネムに共生する根粒菌には大きく2系統があり、その宿主特異性は低いことを明らかとなった。
一方、宿主植物との関係を明らかにするために、根粒形成遺伝子の一つで植物との共生における感染初期のシグナル交換の役割を果たすnodDl gencに着目し、16SrDNAと同様の方法を用い、分子系統樹を作成した。16S rDNAの系統解析の結果からB.elkanii型であった供試株は、nodDl geneにおいてもB.elkaniiに近縁な塩基配列を有していた。しかし、B.japonicum型であったPF21株、また中間型であったPF8株、PF28株はnodDl gene系統樹においては、他の株とは明らかに異なる単独の系統を示した。全ての株において、nodDl geneの解析結果が得られてないが、供試菌株は同一の宿主から分離したにも関わらず、nodDl geneが多様性に富んでいることが推測された。

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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