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1998 年度 実績報告書

繰返し転圧を受ける耕盤圃場の土壌固結防止に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10460112
研究種目

基盤研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

橋口 公一  九州大学, 農学部, 教授 (10038250)

研究分担者 山中 捷一郎  琉球大学, 農学部, 助手 (20038251)
井上 英二  琉球大学, 農学部, 助教授 (00184739)
上野 正実  琉球大学, 農学部, 教授 (50145546)
秋元 浩一  九州大学, 農学部, 教授 (20021727)
キーワード土壌 / 走行性 / 転圧 / 車輪 / ひずみ / 応力 / けん引力 / 沈下
研究概要

土壌槽における車輪走行・転圧実験を行い,以下の知見を得た.
1) 沈下量:沈下は鉛直方向の変形の一形態であり土壌の固結現象に関しては最も重要な要因である。すべり沈下現象として知られているように沈下量はすべり率によって大きな影響を受ける。同じすべり率では間隙比が大きいほど沈下量が大きいことが定量的に把握された。
2) 土壌変位:車輪近傍の土壌は車輪の接近,通過に伴って円弧を描くように変位する。また,間隙比が大きいほど変位軌跡が大きくなる傾向があり,土壌が締め固まり易いことがわかった。密詰めの状態では車輪通過後の上向きの変位が顕著で体積が膨張することがうかがえる。これに対してやや緩詰めの状態ではこれが相対的に小さく,車輪走行によって土壌が締まることがわかる。
3) ひずみ分布:土壌の変位より,水平および鉛直方向の垂直ひずみ,せん断ひずみ,および,体積ひずみ,さらに,車輪の回転に伴う刻々のひずみを求めることができる。これらのひずみを微小ひずみの定義に基づいて算出した。水平方向の垂直ひずみは,車輪直下では正のひずみ,すなわち,伸びを示し,その両側で圧縮の傾向を示す。鉛直方向の垂直ひずみは車輪直下で圧縮,その両側で伸張の傾向を示す。体積ひずみは,密詰めの状態ではほぼ全域において体積膨張すなわち正のダイレイタンシーが発生している。やや緩詰めの状態では車輪直下において負の体積ひずみ,すなわち,収縮する傾向が見られた。すべり率によってひずみの大きさと正負の境界の範囲は異なる。せん断ひずみはいずれも同様の分布パターンを示すことがわかった。
4) けん引力:すべり率が低いと間隙比の大小はよってけん引力は差が見られた。すなわち密詰めの方がけん引力は大きい。すべり率が高くなるとけん引力の差はみられなくなる。これは,すべり率が大きいほどせん断変形が顕著になり,残留強度状態に近づくためと考えられる。

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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