研究概要 |
1.APC遺伝子の変異機序の解析を出芽酵母を用いたアッセイ系でモデル化するために、MLH1,MSH2,PMS1変異株を作製した。(ミスマッチ修複遺伝子) 2.APC遺伝子の変異高密度集中領域(Mutation cluster Region)を中心とした約1.7kbの領域をAPC遺伝子異常のほとんどの異常型であるframeshift型変異とnonsense変異をほぼ100%検査可能なmodified SC assayを構築した.これにより5-FOA plateを用いて、変異APC遺伝子のpositive selectionが可能となった。 3.野生型酵母株と変異株酵母株を用いて、富栄養液体培地による培養でAPC遺伝子に変異を導入(1)(DNA複製によるエラー)し、(2)によるアッセイ法によりスクリーニングを行ない、キアピラリー自動シーケンサーを用いて解析を行なった。 4.以上より、野生型酵母株と,ミスマッチ修複遺伝子異常酵母株でのAPC遺伝子変異スペクトラムは、野生型では、塩基置換によるnonsense変異、変異株では、Simple repeat sequence部分のinsevtion又はdeletionによるframe Shift mutationが多いことが明らかとなった。 現在データペースの母数の追加と共に、DNA障害性化学発癌物質含有培養を用いたAPC遺伝子変異をスクリーニング中である。
|