研究課題/領域番号 |
10470330
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
加藤 哲郎 秋田大学, 医学部, 教授 (40004642)
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研究分担者 |
佐藤 一成 秋田大学, 医学部, 講師 (90270842)
佐藤 滋 秋田大学, 医学部, 講師 (80187195)
小川 修 京都大学, 医学部, 教授 (90260611)
三品 睦輝 秋田大学, 医学部, 助手 (30301063)
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キーワード | 血管増生因子 / 泌尿器癌 / VEGF / bFGF / ELISA / 血管新生 |
研究概要 |
Neuropilin-1(NP-1)はVEGF_<165>に特異的受容体であり、VEGF_<165>のVEGF-Rへの親和性を増強することが知られている。そこで、腎細胞癌と正常腎組織におけるVEGF_<165>、NP-1ならびにVEGF-Rの発現を対比し、腎細胞癌におけるNP-1の意義を検討した。その結果、NP-1は腎細胞癌でも高発現しており、VEGF_<165>とVEGF-Rのシグナル伝達を促進し、腎細胞癌における血管新生に関与すると想定された。 悪性腫瘍の増殖と転移には血管新生が不可欠であることから、腫瘍血管を標的とする薬物治療が注目されている。しかし、一部に奏効例がみられるものの、全体として血管阻害薬の治療成績はいまだ満足できるものとは言えない。しかし、治療効果を予測する感受性テストがあれば、低い奏効率を克服することが可能と考えられる。そこで、現在までの血管増生因子の体内動態の資料をもとに、ヒト腎癌細胞をヌードマウスに接種し、血管阻害薬の感受性を測定するモデルの開発を行った。その結果、ヒトVEGFとマウスVEGFR2のmRNAの発現を対比することにより、個々の腫瘍に感受性のある血管阻害薬の選択ができる可能性が示唆された。
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