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1998 年度 実績報告書

糖尿病およびその合併症の発症の原因に関わる基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 10470531
研究種目

基盤研究(B)

研究機関宮崎医科大学

研究代表者

山口 忠敏  宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (80037598)

研究分担者 渡邊 健治  福岡大学, 薬学部, 教授 (40078689)
キーワードD-glucosamine / dihydropyrazine / DNA strand-breakage / carbon-centered radical
研究概要

糖尿病の病態において、血糖値の上昇が明らかである。この過剰の糖の存在は、血中のその他の成分と酵素的および非酵素的に反応して、種々の生成物へと変化する。特に、蛋白質と反応する蛋白糖化反応はシッフ塩基の生成、アマドリ転位化合物、ストレッカー反応生成物等の複雑な過程を経て、後期反応生成物(adovanced glycation endproducts)を形成して、生体へ様々な影響を与えることが予測されて、糖尿病および合併症や老化現象に関連して、多方面からの研究がなされている。我々は、前記に関連して、アミノ糖類のDNA鎖切断作用について検討し、病態との関連を追求するべく研究して来た。
これまでに、D-glucosamineからの変化中間体であるdihydropyrazine体にその切断活性のあることを明らかにした。別途合成して得た数種のdihydropyrazine体の切断能を確認して、化学構造と切断能との相関関係を検討してきた。昨年度は、DNA鎖切断反応における反応はradical ionの関与があることを推定し、切断反応系内におけるradical ionの検出を試みた。D-Glucosamineを含むアミノ糖(mannosamine,galactosamine)について、切断反応系と同じ条件下、hydroxyl radicalと共にcarbon-centered radical ionの検出に成功した(T.Yamaguchi et.al.,Biol.Pharm.Bull.,21,(3)205-209(1998))。carbon-centered radicalの検出は、すでに公表しているDNA鎖の切断部位特異性のあることの結果を支持するものである。
今年度は、別途合成したdihydropyrazine類からも、D-glucosamineと同様な方法により、水溶液中においてradical ionを発生、特にcarbon-centered radicalを強く発生することを明らかにした(T.Yamaguchi et.al., Tetrahedron Lett.,39,8311-8312,1998)。また、dihydropyrazine類のDNA鎖切断反応との関連が期待される、その化学変化について、新しい発見を報告した(T.Yamaguchi et.al., Tetrahedron,55,675-686,1999)。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] T.Yamaguchi et.al.,: "Generation of Free Radicals from Dihydropyrazines with DNA Strand-Breakage Activity" Tetrahedron Letters. 39・45. 8311-8312 (1998)

  • [文献書誌] T.Yamaguchi et.al.,: "New Compounds Derived from Dihydropyrazines Having DNA Strand-Breakage Activity" Tetrahedron. 55. 675-686 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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