研究概要 |
我々は、アミノ糖類のDNA鎖切断作用について検討し、糖尿病の病態との関連を追及するべく研究している。 これまでに、D-glucosamine からの変化中間体である dihydropyrazine体に、その切断活性のあることを明らかにした。別途合成したdihydropyrazine類(DHPs)から、水溶液中において redical ion を発生を確認、特にcarbon-centered radical を強く発生することを明らかにした。したがって、(DHPs)のDNA鎖切断反応との関連が期待されるので、その化学変化(T.Yamaguchi et, al.,Tetrahedron,55,675-686,1999)について、継続して検討を進めた。その結果、新しい発現を報告(T.Yamaguchi et.al.Heterocycles,51,2305-2309,1999)した。それらからの新しい生成物: Tetraazadecalin類(TADs)にも、DHPs と同じ様に、DNA鎖切断作用が認められた。また、それらの ESR signalsから、TADsは、溶媒に溶解するとき、TAD-->DHP+diamineの変化をして、signal intensity が増強されることが判明した。その詳細については、投稿を準備中である。さらに、DHPs の新規反応が明らかになった。この結果については、投稿中である。 DNA鎖切断作用の reactive species が carbon-centered radical であることの確証を得るために、また、すでに公表しているDNA鎖の切断部位特異性との関連を明らかにするために、検討中である。すなわち、別途合成したDHPsによる切断部位を決定するべく実験(pBR 322 ccc-DNA の切断断面を解析中)したが、ほぼ期待される方向の結果が得られそうであるが、まだ結果の確定には時間が必要である。他方、oligonucleotide と DHPs との反応からの切断反応生成物の単離精製を検討中であるが、こちらもまだ公表できる結果を得ていない。継続して実験中である。
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