研究課題/領域番号 |
10480001
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学技術史(含科学社会学・科学技術基礎論)
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
奥山 修平 中央大学, 法学部, 教授 (80257815)
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研究分担者 |
菊池 俊彦 中央大学, 名誉教授 (20096100)
加賀美 鐵雄 中央大学, 法学部, 教授 (30119531)
田中 国昭 千葉大学, 工学部, 教授 (10015042)
兵藤 友博 立命館大学, 経営学部, 教授 (20278477)
雀部 晶 立命館大学, 経営学部, 教授 (00100933)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 軍事技術 / 科学史 / 技術史 / 軍事科学 / 研究開発 / 戦時動員 / レーダ / ソナー |
研究概要 |
本研究において、1930年代~40年代の日本とアメリカの研究開発の比較研究を行った。具体的には、日本の陸海軍の研究開発と、アメリカのOSRDやNDRCにおいて実施された研究開発の状況とを比較した。 その結果、日本における軍事組織の科学技術への無理解と精神主義、さらに軍事組織のセクショナリズムと官僚主義とが、いっそう研究開発上の障害になったことを具体例によって明らかにした。本研究において取り上げた具体例は、近接信管、レーダ開発、ソナー開発、原爆開発であった。 また日米間の経済力、生産力の絶対的な差は大きく、これが日本の戦時下において正常な研究開発行われなかったもう一つの理由である。 アメリカの研究開発は、実際に研究開発を実施する科学者や技術者の「自発性」を生かすシステムを構築したことが、成功の理由とされている。同時にもう一つの理由に、アメリカの工業力水準の高さが基本的前提として存在している。 しかし、このアメリカにしても、研究開発の軍事部門に依存する体制を、戦時中の作り上げ、それが戦後も継続したことがもたらした負の遺産はけして小さくないことも、本研究調査の結論として指摘しておきたい。
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