研究課題/領域番号 |
10480033
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
三橋 功一 北海道教育大学, 教育学部・函館校, 助教授 (40166062)
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研究分担者 |
山口 好和 北海道教育大学, 教育学部・函館校, 助教授 (30271018)
山崎 正吉 北海道教育大学, 教育学部・函館校, 助教授 (80107242)
中村 紘司 北海道教育大学, 教育学部・函館校, 教授 (40007563)
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キーワード | 授業設計 / 先行実践 / 授業記録 / 授業研究 / 授業の特徴 / 記号解読 / 教授方略 |
研究概要 |
新しい実践を計画・立案し、実施していくには、まず自らの教育実践を内省し、改善・充実させていく方法と、これまでの多くの優れた先達の実践や先輩・同僚等の実践に学ぶ方法がある。いずれの方法も記録を分析・解釈し、そこからメッセージ・手がかりを見つけることである。 そこで、先行実践の記録から授業の特徴(教材の解釈と学習課題・場面の設定、教授・学習の展開過程等)を分析・抽出するために、その展開過程の構造を示す「授業過程の構造」とそこにおける教師の内的な「教授方略・意図の遷移過程とその構造」を視覚的に表す図を考案した。これは、授業をコミュニケーションによる相互作用過程と見るとともに、授業者から学習者へメッセージを送るメディアとして位置づけ、受け手のコミュニケーション技能の視点から、その記録である授業観察・記録を構造化し分析・検討を行うものである。D.K.バーロの「コミュニケーション・プロセス」のモデルに基づき送り手・受け手のコミュニケーション技能(送り手の記号化、受け手の記号解読)に焦点をあてて「授業過程の構造図」と、それに基づき教師の内面的な思考過程を探る「教授方略・意図の遷移過程とその構造図」を考案し、その分析・検討の具体的な方法・手続きについても、R.M.ガニエの「情報処理分析」「学習課題分析」を援用し開発した。 さらに、開発した資料化の方法を「教科教育法」等の授業に組み込み試行した。そこで、学生が作成したレポートを分析した結果、この授業記録の資料化の方法が授業の特徴を分析・抽出するのに有効であるとの知見を得た。
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