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1999 年度 実績報告書

海洋情報伝送システムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 10555131
研究機関佐世保工業高等専門学校

研究代表者

長嶋 豊  佐世保工業高等専門学校, 講師 (70198323)

研究分担者 石松 隆和  長崎大学, 工学部, 教授 (10117062)
南部 幸久  佐世保工業高等専門学校, 助教授 (00228115)
キーワード自律型海中ロボット / 水中音響 / 遠隔制御 / 障害物センサ / 航行用センサ / 深度センサ / 電子コンパス / 海洋情報伝送
研究概要

地球環境の変動に支配的な役割を果たしている海洋の国際的な調査研究が始まっている。しかし、海中は高い水圧、電磁波が使えない、暗黒である等地上で生活する人間が直接活動するには極めて過酷な環境であるがゆえに、海中ロボットの活躍が期待できるフィールドの一つである。これまでは、水中音響による遠隔制御方式が主流であったが、近年の海洋調査、探査、環境計測など利用範囲が多岐にわたってくると、自律航行型海中ロボットの実現が大きく期待されるようになってきた。
本研究では、数人で運用が可能なコンパクトな自律型海中ロボットと支援母船間との高信頼な通信システムの実現をめざしている。昨年までに海洋情報伝送システムと海中ロボットを試作し、基本動作の性能試験を行った。本年度は伝送特性の詳細な計測と検討、海中ロボットの自律航行に必要な、障害物センサを設計製作し、制御プログラムを開発して性能評価実験を行い、再現性の良い結果が得られた。さらに、航行用センサとして電子コンパス(TCM2)の方位角、ピッチ角、ロール角、磁力の各センサデータ収集プログラムを開発し、実際に海中ロボットに搭載して水槽実験により、その有効性が確認できた。定高度航行用の深度センサインターフェースと制御プログラムを開発し、水槽実験を行った結果良好な結果が得られた。
一方、実海域で海中ロボットを運用する場合、支援母船からの距離や方位を計測する測位システムが必要であるため、本年度は基本設計を終了して、送信部、受信部の製作を行った。単体性能評価試験を無響水槽で行った結果、SSBL(Snper Short Baseline System)としての基本動作を確認できた。研究成果の一部を西部造船会、KACC'99、ISR'99、IWAM'99等に発表すると同時に、長崎大学大学院・海洋生産科学研究科の学位論文としてまとめ、博士(工学)の学位を取得できた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 長嶋豊: "可変ベクトル推進器を用いた無索式海中ロボットの基本制御-第1報-"西部造船会会報第98号. Vol.98号. 151-160 (1999)

  • [文献書誌] Y. Nagashima: "Implementation of a Distributed Control system for AUV with VARIVEC Propeller"14th, Korea Automatic Control Conference (KACC'99). Vol. 1. E9-E12 (1999)

  • [文献書誌] Y. Nagashima: "Development of Compact Autonomous Underwater Vehicle Using Variable Vector Propeller"30th, International Symposium on Robotics (ISR'99). Vol. 1. 347-356 (1999)

  • [文献書誌] T.M. Jamal: "Underwater Vehicle Control by Acoustic Communication System"3rd, International Workshop on Advanced Mechatronics. Vol. 1. 146-151 (1999)

  • [文献書誌] 長嶋豊: "コンパクトな自律型海中ロボットの実現方法に関する研究"長崎大学大学院・海洋生産科学研究科 学位論文. 1-80 (1999)

  • [文献書誌] 長崎豊: "大型無響水槽の音響特性"佐世保工業高等専門学校研究報告. 第36号. 1-6 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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