研究課題/領域番号 |
10610037
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研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
高城 功夫 東洋大学, 文学部, 教授 (90058149)
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研究分担者 |
清水 乞 東洋大学, 文学部, 教授 (20058001)
河波 昌 東洋大学, 文学部, 教授 (40057964)
川崎 信定 東洋大学, 文学部, 教授 (00072538)
大久保 廣行 東洋大学, 文学部, 教授 (40073928)
伊藤 宏見 東洋大学, 文学部, 教授 (70109578)
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キーワード | 死生観 / 仏教 / 国文学 / キリシタン文化 / 日本美術 |
研究概要 |
本研究の目的は、日本における死生観の特質、およびその歴史的な変容過程を仏教・日本文学・日本美術・キリシタン文化等の側面から探求していくものである。また、仏教における死生観については、インド・中国・チベット仏教、インド思想との比較の上に研究を進める。そこで、上記分野の専門研究者を研究分担者として迎え、それぞれの研究分野での研究成果を踏まえつつ、これらの成果を研究会での討論等を通じて、総合的に検討していく。この研究は2年度にわたるものであり、その第1年度にあたる本年度は、各分野での研究を展開させた。 研究拠点としては、仏教・国文学関係の資料を備えた東洋大学付置東洋学研究所を拠点として定めた(研究代表者および研究分担者は上記研究所の所員・研究員でもある)。そして、研究に際して必須の資料を研究拠点に配備した。その主なものをあげると、浄土宗全書、天台宗全書、権田雷斧著作集などである。 また、研究代表者・研究分担者は国内各地(長崎、柳川、室戸、徳島、高松、尾道、福山、加西、大阪、高野山、京都、名古屋)にて研究調査に赴き、資料調査および実地調査を行った。 以上の調査を踏まえての研究から、次のような知見が得られた。それは、万葉歌における榁木信仰にみられる死生観、空海やそれ以後の真言宗、そして、空也、一遍、西行、浄土教にみられる死生観、キリシタン信仰-キリシタン文学、江戸期および近代日本文学にみられる死生観--こうした死生観の特色と、また死生観の歴史的変容過程を垣間見ることができたことである。また、中国禅宗やチベット仏教についての研究分担者の研究成果から、これらにみられる死生観を伺い知ることができた。こうした死生観の特色を比較検討し、関連性を把握していくことは、次年度の課題となる。
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