私は平成10年度の研究実施計画に記した計画に基づき、計画を進め、すでに公刊された論文は「曖昧文のさらなる実例を求めて」岐阜大学教育学部研究報告(人文科学)47巻1号(1998)PP.173-197である。現在投稿中の論文には「疑問命令文と曖昧性」岐阜大学教育学部研究報告(人文科学)47巻2号がある。 さらに、『曖昧性と関連諸問題』と言う書名の著書を出版するための準備をしている。そのために、私は現在「ジョークとイディオムの曖昧性」と言う題目の論文を執筆しているところである。 私はジョークやイディオムと曖昧性の間には密接な結びつきがあると確信しているが、曖昧性に関する論文で、ジョークやイディオムの問題と本格的に取り組んでいる研究は皆無に等しい。そこでこの論文を加えて、前記の本を平成11年夏までに発行させたいと思っている。 また、曖昧性や類義性に関するさらなる研究も順調に進んでいるので、平成11年度にも著書とは別に論文を発表出来ると思う。 私の研究が現在大変順調に進んでいるのは、科学研究費補助金交付を受けたおかげで、たびたび他大学へ資料収集に出掛ける事が出来、パソコンも購入し資料整理等のスピードアップがなされたためである。 私の曖昧性に関する研究は、研究が進むにつれて対象とすべき領域が広がり、考察も最初の予測以上に深くなってきている。すなわち、曖昧性と言う概念、あるいは、事実現象は知れば知るほどわからないことや疑問が生じてくる奥深い研究分野であることを私は今、実感している。
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