3年計画の第2年度目に当たる本年度は、(1)昨年度に収集したフランスおよびわが国の文献を読んでテーマにかかわる論点の整理を行うこと、(2)フランスに出向いて関係者への聞取調査を行うこと、(3)テーマに関する文献資料の収集整理を継続すること、の3点を目標に作業を行ってきた。 (1)については、昨年度かなりの量の文献を収集したので、それらをテーマと項目別に整理することとあわせて、基礎的な文献を読みながらテーマにかかわる日仏の最近の動向を概括的に把握することを中心に作業を行ってきた。フランスについてのこの間の研究成果については、(2)の報告書の中にもその一端が反映されている。また、日本については、最近の行政改革をめぐる動きを中心に研究を進めてきた。その成果は、後掲の論文図書のほか、1999年11月6日の地方自治学会(龍谷大学)での報告「公共事業と地方自治-地方分権一括法・中央省庁再編法との関わりで-」にも一部表れている。 (2)については、「民間からみた21世紀に期待される公務員像に関する研究」をテーマとする日本人事行政研究所の研究チームの一員として、1999年9月から10月にかけてパリで聞取調査を中心とする現地調査を行った。上記テーマは本研究テーマと密接な関連をもつものであることから、調査に当たってはあわせて本研究テーマに関する設問事項を追加して聞取りを行った。その成果は、後掲の報告書にまとめられている。 (3)については、引き続き日仏の関連文献を収集するとともに、上記(2)の調査の際に収集してきた大量のフランスの文献資科を現在整理しているところである。
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