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1998 年度 実績報告書

モノイダルカテゴリーの研究

研究課題

研究課題/領域番号 10640003
研究機関弘前大学

研究代表者

丹原 大介  弘前大学, 理工学部, 助教授 (50163712)

キーワードホップ代数 / 格別2群 / スマッシュ積
研究概要

1. 位数8の2面体群と4元数群の既約表現のテンソル積分解則をモデルとするテンソルカテゴリーを山上氏との共著論文で定義した。それは、3つのデータ:有限アーベル群A、Aとその双対との同型、プラスマイナスの符号から定まるものである。そのカテゴリーからベクトル空間のカテゴリーへのテンソルファンクターを、Aに関する群論的な量で記述した。とくにAが基本アーベル2群のとき、テンソルファンクターの完全な分類をした。それらのファンクターに附随するホップ代数も記述でき、格別2群と同じテンソル積分解則をもつホップ代数は、4つの特別なホップ代数から中心積のような形で作られることが分かった。さらに、そのカテゴリーのベクトル空間の行列カテゴリーによる表現も、群論的な記述ができた。
2. テンソルカテゴリーCに対して、C加群の概念が環上の加群との類似で定義される。それは、Cの作用する線形なカテゴリーである。さて、Aが有限次元半単純ホップ代数で、インヴォリュートリー(アンチポードの平方が恒等射)なものとし、BをAの双対ホップ代数とする。CをA加群のなすテンソルカテゴリー、DをB加群のなすテンソルカテゴリーとする。このとき、C加群で直和因子で閉じているものと、D加群で直和因子で閉じているものとの間に自然な1対1対応があることが分かった。これは、ホップ代数が環に作用するときのスマッシュ積に関する有名な双対性に、カテゴリカルな解釈を与えるものでもある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] D.Tambara: "Tensor categories with fusion rules of self-duality for finite abelian groups" Journal of Algebra. 209. 692-707 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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