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1999 年度 実績報告書

幾何学的測度論における確率論的手法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10640121
研究機関山梨大学

研究代表者

中村 宗敬  山梨大学, 教育人間科学部, 助教授 (10227944)

研究分担者 中井 喜信  山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (40022652)
鈴木 俊夫  山梨大学, 教育人間科学部, 教授 (20020472)
久保 泉  広島大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70022621)
キーワードハウスドルフ次元 / パッキング次元 / 熱力学形式 / 転送作用素 / ギブス測度 / 統計的自己相似集合 / スペクトル / マルチフラクタル
研究概要

本研究の目的はフラクタルと総称されている複雑な集合の次元およびそれらに付随する幾何学的測度の計算に関する厳密な数学的基礎を確立することである。この目標の下で、確率論的な手法を主要にしつつも、それにとらわれない広範囲な視点からもアプローチを試みて以下に記す通りの具体的な成果を現時点で得た。
まず、中村、久保は集合の厚み、大小を計る基準となるハウスドルフ次元、パッキング次元、およびそれらに付随する測度の計算理論を厳密な数学的理論の展開を行った。その際に転送作用素、ギブス測度等の熱力学形式の統計力学的な概念、および重複大数の法則等の確率論的手法を用い、摂動がある自己相似集合の次元に対する計算式を得た。またこれらの集合のハウスドルフ測度、パッキング測度が無限大に発散する条件を調べた。またこれらの集合に対してマルチフラクタル解析も行い、種々の次元関数の計算をした。
また中村は、上記の自己相似集合の解析の際に重要な役割を果たす転送作用素について調べた.この作用素のスペクトルの分布を一般的な条件下で決定した。ここでは関連して、非へルダー条件を満たすポテンシャルの一般的構成方法を新たに作った。
さらにフラクタルに関連した数論への応用として、中井は数の分布に関する性質を研究をし、特に三次元のテータ・ワイル和に関して代数的側面から調べた。鈴木は高次行列のジョルダン標準形、多項式の零点に関する数値解析を研究し、次元の計算に関する応用を試みた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Munetaka NAKAMURA: "A multifractal formalism on sofic structured Cantor sets"山梨大学教育人間科学部紀要. 1・1. 1-7 (1999)

  • [文献書誌] Hideo Muto,Tomohiro Suzuki, Toshio Suzuki: "A new method to compute zeros of polynomials"数理解析研究所講究録. 1091. 36-44 (1999)

  • [文献書誌] 中井喜信: "3次のテータ・ワイル和"数理解析研究所講究録. 1091. 298-307 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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