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1999 年度 実績報告書

南極周回気球実験データ解析による高エネルギー宇宙線原子核成分の起源に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10640273
研究機関広島国際大学

研究代表者

富永 孝宏  広島国際大学, 保健医療学部, 助教授 (20284151)

研究分担者 普喜 満生  高知大学, 教育学部, 助教授 (10199177)
伊代野 淳  岡山理科大学, 総合情報学部, 助教授 (10211757)
林 慎一郎  広島国際大学, 保健医療学部, 講師 (20238108)
キーワード宇宙線 / 原子核乾板 / 気球実験
研究概要

平成10年度は、光学顕微鏡にCCDカメラを取り付けたシステムで荷電重粒子の電荷を測定するソフトウェアを開発したが、今年度はそのシステムを用いてこれまでの長時間気球実験で宇宙線に照射された原子核乾板中の飛跡の再測定を行った。測定したデータを用いて乾板中のバックグラウンド、粒子の入射方向による測定する光吸収率の依存性を求めるための解析及びシミュレーションが現在進行中である。南極周回気球実験のフィルム解析は、予想以上のバックグラウンドと飛跡の潜像退行のために電磁カスケードシャワーをチェンバー上部の相互作用発生点まで追跡する作業に手間取っているが、高エネルギー事象に集中した解析を行い、約60事例の相互作用を確認した。以上の解析は今回の研究期間に広島大学と広島国際大学で稼働し始めた原子核乾板解析システムを使って行われ、国内に日米共同気球実験の解析拠点をつくるという本研究の目的の一つは達成された。これまでのデータのまとめに関しては、南極周回気球実験のデータの一部を含んだ宇宙線陽子、ヘリウム成分のエネルギースペクトルに関して、エネルギー精度がスペクトルの形状に及ぼす影響を調べ、特に長時間気球実験で得られたデータの再解析を始めた。また、以前解析した原子核-原子核相互作用において見つかった発生電子対数異常の事例についてデータの再解析結果を論文として公表した。今回の研究期間中に当初の目的であった宇宙線の組成に関する結果を出すにはいたらなかったが、今後は特に以前より報告されている高エネルギー炭素-酸素核成分の宇宙線組成における過剰を確かめることを優先に長時間気球実験のデータ解析を続けていく予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Wilczynski et al.: "Interpreting anomalous electron pairs as new particle decays"Journal of Physics G : Nuclear and Particle Physics. 25. L133-L137 (1999)

  • [文献書誌] M.L.Cherry(for the JACEE Collaboration): "Where Is the Bend in the Cosmic Ray Proton Spectrum?"Proceeding of 26^<th> International Cosmic Ray Conference. 3. 187-190 (1999)

  • [文献書誌] H.Wilczynski et al.: "Interpreting anomalous electron pairs as new particle decays"Proceeding of 26^<th> International Cosmic Ray Conference. 2. 352-355 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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