研究課題/領域番号 |
10640413
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
田村 良明 国立天文台, 地球回転研究系, 助手 (90150002)
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研究分担者 |
土井 浩一郎 国立極地研究所, 南極圏環境モニタリングセンター, 助手 (80290873)
日置 幸介 国立天文台, 地球回転研究系, 助教授 (30280564)
真鍋 盛二 国立天文台, 地球回転研究系, 助教授 (30000178)
横山 絋一 国立天文台, 地球回転研究系, 教授 (10088784)
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キーワード | VLBI / Reference Frame / Antarctic Plate / Correlator |
研究概要 |
本研究の目的としては、a)南極昭和基地を含む南半球の局とのVLBI実験実施による基準標系の強化(南極プレートの運動の解明)、b)長大基線による観測、高サンプリング化によるVLBI観測精度の向上が挙げられている。 VLBI実験の実施に関しては、国立極地研究所、第39次南極観測隊、国土地理院等との共同・協力のもとに、1998年中に、南極昭和基地、鹿嶋26m局、Hobart局(タスマニア大、オーストラリア)、Hartebeesthoek局(南アフリカ)の4局による実験が2回、昭和基地、Hobart局、Hartebeesthoek局の3局実験が1回、これにParkes局(CSIRO、オーストラリア)が加わった実験が1回、の計4実験が行われている。1回の実験では48時間の観測(一部24時間)が行われている。 これまで国際測地実験では、通常64Mビット/秒の記録速度で実験が行われてきが、今回の実験では128Mビット/秒の記録速度で実験が行われた。合成されたバンド幅は、既設の設備の制約から従来の合成バンド幅と変わりが無いが、各チャンネルのバンド幅が2倍になったことから、SN比の改善、ひいては観測精度の向上が期待できる。国立天文台水沢の10mアンテナも、本研究費で128Mビット/秒の測地実験用の設備を強化できたので、この観測網に参加可能となった。VLBIシステムについては、外国局はS2を、国内局・昭和基地はK4-TSSと呼ばれる異なるシステムを採用している。国立天文台の相関器を用いた予備的な解析から、異システム間でも互換性があることが示されている。本格的なデータ解析は、昭和基地での観測データが国内に持ち帰られる2年次(1999年4月)以降になる。
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