研究概要 |
1.Au導電性カンチレバーを用いたダイナミック走査型力顕微鏡(SFM)システムにより局所的にプラズマ加工が可能な装置を構築し、反応ガスとしてはCF_4を用いてSi表面の局所加工を試みた。バックグラウンド真空度を1x10^<-5>Torrとし、0.1〜1.0mTorrまでCF_4ガスを導入し、ダイナミック(周期的接触)モードで動作された状態で、プローブー試料間に10V以下の電圧を印加したが、これらの条件ではダイナミックモードのSFMで観察が可能な穴などは観察されなかった。 2.プローブプラズマエッチングのためのプローブ開発:プローブ単体で3次元走査が可能なマイクロ走査型力顕微鏡(SFM)プローブの開発を行った。本プローブは,1μm角の領域の走査が可能で、かつ標準的な操作条件で1nm程度の垂直分解能を有していた。 3.半導体素子検査用のアクティブプローブカードへの応用を目的とし、局所的なプローブ加工法の一つといえるフリッティングについて検討した。フリッティングに必要なプローブ接触力および接触後の凝着力を測定した結果、ICパッド材料であるAl膜を対象とした場合には、Auめっきプローブを用いたフリッティングにより、外部から力(接触力)を与えなくても0.3Ω以下の低抵抗コンタクトが得られることがわかった。また、その凝着力は0.3mN程度であり、マイクロマシンタイプのアクティブプローブカードの実現可能性が示された。
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