1.既存の研究に関する文献調査を行うとともに、構造安定性についての計算方法の検討を行った。また、測定対象建築物に関する構造的なデータの収集と整理を行い、測定項目、測定方法、データ処理方法など測定における方法論を検討した。 2.本研究課題に関する成果の国内での発表 論文標題『伝統的木造建築物の振動特性 その8.荷重変形関係と固有振動数の推定』として、1999年9月に日本建築学会大会(中国)にて発表を行い、建築学会大会学術講演梗概集に掲載した。伝統的木造建築物の振動特性の把握に資することを目的として、荷重変形関係の評価の妥当性と、耐震診断における常時微動測定の有効性を検討するため、寺院建築5棟について荷重変形関係及び固有振動数の推定を行い、常時微動測定結果と比較した結果をまとめたものである。 3.本研究課題に関する成果の外国での発表 論文標題『NON-DESTRUCTIVE DIAGNOSIS FOR JAPANESE TRADIT10NAL TIMBER BUILDINGS(日本の伝統的木造建築物の非破壊診断方法)』として、1999年9月に1^<st> RILEM Symposium on TIMBER ENGINEERING : Stockholm、Sweden(第1回RILEM木質構造シンポジューム:スウエーデン・ストックホルム)にて発表を行い、PROCEEDINGSに掲載した。日本の伝統的木造建築物(東大寺転害門・薬師寺東院堂・法隆寺大講堂・法隆寺中門・法隆寺金堂・南禅寺三門・薬師寺東塔・西塔・法隆寺五重塔)について荷重変形関係の評価の妥当性と、耐震診断における常時微動測定の有効性を検討し、計算値と実測値との比較を行ったものである。
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