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1998 年度 実績報告書

肺サーファクタントとその関連物質が肺の防御機構に及ぼす役割に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10670531
研究機関山形大学

研究代表者

諏訪部 章  山形大学, 医学部, 助教授 (20241713)

キーワード肺サーファクタント / 肺傷害 / 好中球 / 活性酸素 / 肺胞II型細胞
研究概要

今回の補助金承認が追加承認であったこともあり、平成10年度は研究期間が短縮され、満足すべきほどには研究は進まなかったが、裏面のような研究成果を上げることが出来た。まず、肺サーファクタントとして、人工サーファクタント(S-TA、東京田辺)の他にラット肺より分離精製した天然サーファクタントおよびリン脂質やサーファクタント特異蛋白(SP-AやSP-D)などの関連成分を用い、肺傷害成立に関与する好中球のプロテアーゼ活性、オキシダント活性などに及ぼす影響を検討することができた。その結果、肺サーファクタントとその関連物質は、好中球のスーパーオキサイドおよびエラスターゼ産生能、粘着・遊走能を有意に抑制する結果が得られた。また、アポトーシス関連ではFasやbcl-2発現なども抑制した。
平成11年度はこれらの結果を受けて、肺胞マクロファージに対する影響として、IL-1、TNF、G-CSF、TGF-βなどのサイトカイン産生能を検討する予定である。さらに、肺線維化成立に重要な線維芽細胞や肺胞II型上皮細胞に及ぼす肺サーファクタントの影響としては、主に細胞増殖に対する影響を検討し、その機序としてPDGF、HGF、KGFなどの増殖因子に対する反応性やリセプター発現などを細胞・分子生物学的手法を用いて検討する予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 諏訪部 章: "サーファクタント治療" 臨床科学. 34(6). 797-804 (1998)

  • [文献書誌] Suwabe A, Otake K, Yakuwa N. Suzuki H, Ito M, Tomoike H, Saito Y, Takahashi K: "Artificial Surfactant (Surfactant TA) modulates Adherence and Superoxide production of Neutrophils" Am J Respir Crit Care Med. 158. 1890-1899 (1998)

  • [文献書誌] 諏訪部章,伊藤末幸,冨永真琴,高橋敬治: "実験肺傷害に対する人工サーファクタント投与の効果-肺線維化と各肺細胞機能に対する影響" 臨床呼吸生理. 30(2). 11-15 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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