研究課題/領域番号 |
10670855
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
池添 潤平 愛媛大学, 医学部, 教授 (70115989)
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研究分担者 |
三木 均 愛媛大学, 医学部, 講師 (00229668)
村瀬 研也 大阪大学, 医学部, 教授 (50157773)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | フラクタル解析 / 脳血管 / 磁気共鳴血管撮影 / 形態学的変化 / 動脈硬化 / 定量化 |
研究概要 |
来るべき高齢化社会に対応できる医療体制の充実が望まれるなか、高齢者の医療や予防医学が各分野において注目を集めている。この状況を考えると脳動脈硬化による脳血管の形態学的変化を脳血管障害の発生する前に無侵襲に捉えることは画像診断に与えられた重要な課題といえる。そこで、本研究の目的は、三次元フラクタル解析法を開発し、磁気共鳴血管撮影法(以下MRAと略す)より得られた脳血管の三次元像に応用してフラクタル次元を求め、フラクタル次元と年齢との関係やフラクタル次元と脳血管性病変との関係を明かにするものである。平成10年度は、購入した備品(ワークステーション)を用いて、三次元フラクタル解析法および基本となるソフトウェアを開発した。フラクタル次元の計測方法にはBox counting(BC)法やModified pixel dilation(mPD)法などがあるが、これらの計測法を三次元に拡張して三次元フラクタル解析法を開発した。また、BC法やmPD法を比較検討した結果、mPD法の精度がBC法に比べて勝っていることが判明した。更に、愛媛大学医学部附属病院放射線部に現存する核磁気共鳴撮像装置で得られたMRAのデータを、購入したワークステーションに転送し、ワークステーション内で処理が可能となるようにデータのフォーマットを変換するソフトウェアを開発した。平成11年度は、更にソフトウェアの開発を進め、基本となるソフトウェアを完成させた。また、開発したシステムおよびソフトウェアの臨床応用を開始した。今年度も開発したシステムおよびソフトウェアの臨床応用を更に進め、年齢とフラクタル次元との関係を検討したが、現時点では両者の間に有意な相関は得られていないが、さらに症例数を重ねて検討する必要があると考えられた。
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