研究課題/領域番号 |
10670870
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
安藤 裕 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (20118904)
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研究分担者 |
川口 修 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90276428)
国枝 悦夫 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (70170008)
甲田 英一 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (80101989)
塚本 信宏 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教授 (20227375)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | PACS / Teleradiology / image display function / shared cursor / coodinated image manipulation / java language / network |
研究概要 |
(1)1998年度は、画像連携に必要な機能および実際に2つの画像表示装置を結んで、画像連携を行うときのプロトコールとコマンドの作成を行った。パソコンでシステムを作成し、ソフトウェアはjava言語を使用して開発した。CT画像(512x512x10bit)を表示するのも約6秒を要した。階調を変更して画像を表示するのに1秒以内で表示できた。 (2)1999年度は、2台の画像診断装置を構内ネットワーク(LAN)の環境で、それぞれネットワークに接続し、画像連携診断を実際に行い、問題点を抽出した。ネットワーク上を流れる情報は、患者のプライバシー保護やシステムの安全性の面からなるべく少なくなるようにし、患者の氏名、生年月日などの個人情報はネットワークを経由ぜずに、off-lineで渡すような方法とした。これは、インターネットなどの広域ネットワークを安全に利用する方法が確立していないためである。 さらに画像連携診断のために画像データベースを充実させた。画像をX線フィルムからとCTから直接入力し、約1000画像分をデータベースに蓄積した。また、画像診断のための画像表示プログラムおよび画像連携プログラムを開発した。 (3)臨床面の評価をするために、実際に複数の症例で画像連携を行い、システムの有効性や画像診断における効率を検討した。この結果、画像の表示、マウスカーソルは、双方で連動しほぼ満足する結果であったが、画像の表示されるウインドウの位置が双方で連動せず、複数の画像を表示する場合に、装置Aでは、2つの画像が左右に並んで表示され、装置Bでは上下に並んで表示されるというような問題点が発生した。画像連携診断装置では、双方の画面の大きさが統一されないとこのような問題が生じ、また、複数の画像を同時に表示する場合には、どちらの画像が上側になるか画像の積み重ねを管理する必要があった。 臨床的な有効性については、二人の医師が直接対面して、討論するのとほぼ同等の臨場感が得られ、また、症例の読影についてもネットワークを介しても十分な精度で行うことが可能であった。ただし、ソフトウェアの機能が未だ十分でなく、表示スピードなどは未だ改善すべき点があった。
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