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2000 年度 実績報告書

乳癌細胞における骨形成因子(BMP)、BMP受容体の発現と骨転移形成における意義

研究課題

研究課題/領域番号 10671050
研究機関(財)癌研究会

研究代表者

高橋 俊二  (財)癌研究会, 癌化学療法センター臨床部, 研究員 (90221358)

研究分担者 尾形 悦郎  (財)癌研究会, 癌研究所, 部長 (70013761)
伊藤 良則  (財)癌研究会, 癌化学療法センター臨床部, 研究員 (00261131)
キーワード骨転移 / bone morphogenetic proteins / 乳癌 / 破骨細胞 / 骨芽細胞 / 骨形成
研究概要

乳癌の骨転移は造骨性・溶骨性の混合性骨転移をきたすことが特徴であるが、その機序についての検討は殆どない。また、transforming growth factor(TGF)-β以外のTGF-β superfamily proteinの乳癌細胞における増殖、分化調節に対する関与についても報告は少ない。bone morphogenetic proteins(BMPs)は最も強力な骨形成因子であり、前立腺癌の骨転移においてはBMPとの関係も報告されていることから、乳癌細胞におけるBMPおよびその受容体の発現について検討を開始した。1)乳癌手術材料におけるBMPsの発現:乳癌組織におけるBMPs及びBMP-receptorの発現をRT-PCRを用いてさらに多数例で検討し、全ての乳癌サンプルにおいて複数のBMPsが発現していたが、やはり骨転移との相関が認められたのはBMP-6の発現であった。石灰化との有意な相関は認められなかった。一方、BMP-receptor type1,2の発現はほぼ全ての乳癌サンプルに認められ、receptorの発現と骨転移との相関は認められなかった。2)乳癌細胞株に対するBMPの影響:乳癌細胞株6株について、BMP-2による増殖に対する影響の有無をTGF-β、Activinと比較して検討したところ、BMP-2はER(+)細胞株(MCF-7,ZR-75-1)において明らかな増殖抑制効果を示した。乳癌の溶骨性骨転移成立において重要と考えられているPTHrP遺伝子の発現レベルに対する影響は明かでなかった。3)BMPと骨転移形成能との関係:マウス左心室に乳癌細胞株を注入する骨転移モデルを確立し、またマウス乳房に乳癌細胞株(4T1)を注入する骨転移モデルも使用し、BMPまたはBMP receptor発現レベルの違いによる骨転移能の差、BMP発現抑制による骨転移抑制の有無を検討している。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Takahashi,S.,Nagamine,T.,Ito.Y. et al.: "Bone mophogenetic proteins (BMPs) expression and their role as autocrine/paracrine inhibitory factor in breast cancer cells."Journal of Bone and Mineral Metabolism. 12. S312 (1997)

  • [文献書誌] Aruga,A.Takahashi,S.,Ogata,E et al..: "Usefullness of Bone Metabolic Markers in the Diagnosis and Follow up of Bone Metastasis from Lung Cancer."British J.of Cancer. 76. 760-764 (1997)

  • [文献書誌] M.Koizumi,Takahashi,S., et al.: "Bone metabolic markers in bone metastasis of breast cancer."Int.J.Clin.Oncol. 4. 331-337 (1999)

  • [文献書誌] M.Koizumi,Takahashi,S., et al.: "Bone metabolic markers in the evaluation of bone scan flare phenomenon in bone metastases of breast cancer."Clinical Nuclear Medicine. 14. 15-20 (1999)

  • [文献書誌] 高橋俊二,吉田敦行 他: "高副甲状腺ホルモン関連蛋白(PTHrP)血症患者における血中サイトカインレベルの上昇"臨床内分泌代謝Update:Proceeding. 1. 40-43 (2000)

  • [文献書誌] 高橋俊二 他: "カルシウムと骨8.癌に伴う骨疾患"朝倉書店(in press). (2000)

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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