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1998 年度 実績報告書

コロニー刺激因子の骨代謝調節機序に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10671371
研究機関札幌医科大学

研究代表者

和田 卓郎  札幌医科大学, 医学部, 講師 (00244369)

研究分担者 小海 康夫  札幌医科大学, 医学部, 助手 (20178239)
石井 清一  札幌医科大学, 医学部, 教授 (20001000)
キーワード顆粒球コロニー刺激因子 / トランスジェニックマウス / 骨粗鬆症 / 骨量 / 骨形成 / Bone morphogenic protein
研究概要

研究者らは顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)の骨代謝に対する作用を検討するために、ヒト顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)cDNAをSV40プロモーター下に遺伝子導入したトランスジェニックマウス(G-マウス)の解析を行った。G-マウスはG-CSFを過剰発現しており、全身性の骨粗鬆症を発症することはすでに報告した。今年度の研究実績は以下のとおりである。
1. 生後4、8、16、24週齢のG-マウスから大腿骨を摘出し、microdensitometry(MD法)とdual energy X-rey analysis(DEXA)法で骨量を測定し、対照マウスと比較した。
大腿骨の骨量は加齢にともない両マウスで増加した。G-マウスの骨量はどの週齢においても対照より小さかった。
2. rh BMP-2(5μg)を含有するcollagen pelletをG-マウスと対照マウスの広背筋筋膜下に移植した。3週後に移植したpelletを摘出し、両マウス間で比較した。G-マウス群より摘出したpelletは対照群に比べ柔らかく、小さかった。また、色調も白色であった。軟X線撮影を行ったところ、骨化陰影は明らかに小さかった。H-E染色像では、G-マウス群のペレットは骨皮質が薄く、内部の骨梁構造も未発達であった。偏光顕微鏡による観察では骨梁構造が断裂しており、骨の成熟化が遅延していることが示唆された。pelletのcalcium含有量はG-マウス群で有意に低下していた。
G-CSFはマウスのpeak bone massを制御している可能性がある。G-CSFの過剰発現による骨量の減少に骨形成の低下も関与している可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 桑原弘樹: "新しい骨粗鬆症モデルとしてのG-CSFトランスジェニックマウス" 日本病理学会会誌. 87. 386 (1998)

  • [文献書誌] 桑原弘樹: "G-CSFトランスジェニックマウスにおける骨形成能の検討" 北海道整形災害外科学会. 抄録集. 139 (1999)

  • [文献書誌] 和田卓郎: "骨粗鬆症モデルとしてのG-CSFトランスジェニックマウス" 北海道骨粗鬆症研究会. プログラム. 1 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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